理容美容 同時授業 22年4月から
Posted on | 12月 29, 2009 | No Comments
厚生労働省は、パブリックコメントの手続きを終えたことから、「理容師養成施設指定規則及び美容師養成施設指定規則の一部を改正する省令(案)」及び「理容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準及び美容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準の一部を改正する件(案)」を平成22年4月より施行する。
主な改正点は、入学者が15名未満の養成施設における理容美容の同時授業、教員数の特例、また通信課程における1回の日数の下限の廃止など。
具体的な改正点は次の通り。
(1) 養成課程の別を同じくする理容師養成施設の生徒と美容師養成施設の生徒に対して、当該両施設を兼任する教員により、同時に授業を行う(以下「同時授業」という。)ことができること。
・同時授業を実施できるのは、生徒の負担も考慮し、同一の設立者により設立される理容師養成施設及び美容師養成施設であり、理容師養成施設において同時授業を開始しようとする年の前年及び前々年の入学者数が、いずれも15人未満の場合とすること。
・同時授業を実施できる課目は、理容師養成施設の教科課程のうち、理容実習、理容技術理論、理容文化論、理容運営管理などを除いた教育上支障がないと認められるものに限られること。
改正箇所:理容師養成施設指定規則(新設)
美容師養成施設指定規則(新設)
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
(2) 理容師養成施設又は美容師養成施設の指定の申請に当たっては、同時授業の実施の有無を申請書に記載しなければならないこと。また、指定を受けている理容師養成施設又は美容師養成施設が新たに同時授業を行おうとするときは、厚生労働大臣の承認を得なければならないこと。
改正箇所:理容師養成施設指定規則第3条第1項第4号及び第6条第2項
美容師養成施設指定規則第2条第1項第4号及び第5条第2項
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
(3) 同時授業の実施を終了しようとする場合には、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならないこと。
改正箇所:理容師養成施設指定規則第8条第2項
美容師養成施設指定規則第7条第2項
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
(4) 同時授業を実施する際の一学級の生徒数の上限の緩和・生徒の適切な学習を確保する必要があることから、一の教科課目について同時に授業を行う生徒数は40人以下とすることを基本とすること。
・しかしながら、同時授業を行うことにより生徒数が40人を超えることも想定され、同時授業を行う場合に限り、施設内で面積基準(普通教室の面積が生徒1人当たり1.65㎡以上)を満たすことで足りるものとすること。
改正箇所:理容師養成施設指定規則(新設)
美容師養成施設指定規則(新設)
理容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準第3の4
美容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準第3の4
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
理容師養成施設指定規則第4条第1項第3号ホ
美容師養成施設指定規則第3条第1項第3号ホ
(5) 同時授業を実施する理容師養成施設及び美容師養成施設の教員算定の特例・同時授業を行う場合に限り、理容師養成施設及び美容師養成施設の定員数を合算した数を基に算出した数以上の教員数を置くこととすること。
また、教員の半数以上を専任とし、かつ、理容師養成施設及び美容師養成施設にそれぞれに1人以上の専任教員を置くこと。
改正箇所:理容師養成施設指定規則(新設)
美容師養成施設指定規則(新設)
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
(参考)同時に授業を行う場合の教員数の算出
1.教員数は、理容師養成施設の教員と美容師養成施設の教員を合わせて以
下のとおりとすること。
① 昼間課程及び夜間課程については定員数に応じた算出式(※)に基づ
き必要な数(昼間課程は最低5人(夜間課程は最低4人))
② 通信課程については相当数
※ 算出式:((定員+同時に授業を行う養成施設の定員)×一学級の週
当たりの平均授業時間数)/(40×15)
2.専任教員の数は、以下のとおりとすること。
① 昼間課程及び夜間課程については、理容師養成施設と美容師養成施設
を合わせて教員数の半数以上(昼間課程は最低3人(夜間課程は最低2
人。)。ただし、理容師養成施設及び美容師養成施設にそれぞれ最低1人
は当該施設の専任教員を置くこと。)
② 通信課程については、200人までは3人、200人又はその端数を超える
ごとに1人を加えた数
(6) 同時授業を実施する際の教員資格の特例
・理容師又は美容師の資格を有する者が教員となれる教科課目のうち、同時授業を行うことができるものについては、厚生労働大臣の認定した講習を受講することにより、理容師の資格を有する者は美容師養成施設の教員に、美容師の資格を有する者は理容師養成施設の教員に、それぞれなることができること。
・ただし、この省令案の施行の日から起算して1年の間は、これらの教科課目については、この省令案の施行の際、既に理容師養成施設の教員となることができる理容師は美容師養成施設の教員に、既に美容師養成施設の教員となることができる美容師については理容師養成施設の教員に、それぞれなることができること。
改正箇所:理容師養成施設指定規則(新設)
美容師養成施設指定規則(新設)
根拠規定:理容師法第3条第4項
美容師法第4条第6項
(7) 通信課程の面接授業の1回の日数の下限の廃止
・通信課程の面接授業の1回の日数の制限を廃止すること。
改正箇所:理容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準第3の3
美容師養成施設の通信課程における授業方法等の基準第3の3
根拠規定:理容師養成施設指定規則第4条第1項第3号ホ
美容師養成施設指定規則第3条第1項第3号ホ
(8) 検討規定
・同時授業の実施については、施行日から5年後を目途に検証を行い、必要があれば見直すこと。
改正箇所:理容師養成施設指定規則(新設)
根拠規定:理容師法第3条第4項
2 施行日
平成22年4月1日(予定)
タグ: 理容美容 同時授業, 美容師養成施設指定規則