美容所の事故補償、相変わらずヘアカラーが最多
Posted on | 5月 31, 2025 | No Comments
全日本美容業生活衛生同業組合連合会は、2023年9月から2024年8月までの1年間における「美容所賠償責任補償制度」の補償実績を公表した。
報告によると、事故件数は401件。うち身体事故は141件(全体の35%)、財物事故は260件(65%)だった。補償金額の総額は2,110万円で、内訳は身体事故が1,452万円(69%)、財物事故が658万円(31%)となっている。前年と比較して事故件数は42件減少したが、1件あたりの補償金額が増加したため、総補償額は253万円増加した。
1件あたりの平均補償金額は、身体事故で10万3千円、財物事故で2万5千円。財物事故の平均金額は前年より減少したものの、身体事故では2万9千円増加しており、全体の補償額に影響を与えた。
事故の内容別に見ると、身体・財物ともに最多はヘアカラーに関するトラブル。身体事故では40件(28%)、財物事故では183件(70%)を占めた。ただ身体・財物とも前年より大幅に減少しており、慎重にヘアカラー施術をしているのがうかがえる。
身体事故の中で高額補償となったのは、「断毛・脱毛」が1件あたり23万1千円、「施設の欠陥による傷害」が20万6千円、「やけど」が13万1千円。財物事故では「車輛・自転車の破損」が17万5千円、「預かり品の紛失・盗難」が4万円となっている。
なお、事故件数が多いヘアカラー関連の平均補償額は、身体で6万7千円、財物(衣服の汚損)で1万7千円。一方、パーマによる事故は身体11件(8%)、財物4件(2%)と少ない。用剤や施術方法の違いがあるのだが、近年パーマの施術が減少傾向にあることも事故発生率に影響していることが読み取れる。
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