全美連のBMS制度 タカラベルモント、日本政策金融公庫、生活衛生営業指導センターが一丸で
Posted on | 9月 13, 2013 | No Comments
美容業の独立開業を支援する、全美連(吉井真人理事長)のBMS制度が2013年10月よりスタートするのを前に9月12日、BMS制度を行う全美連はじめ共催社のタカラベルモント、後援社の日本政策金融公庫、協力団体の公益法人全国生活衛生営業指導センターの代表者らが出席して記者会見を開き、制度の目的や内容などを説明した。
新規に美容業を創業する人の開業を支援するほか、全美連組合員店の経営支援なども行う。目的は全美連の組合員加入促進、組合員増加にある。
全美連は毎年組合員の減少が続き、組織率は30%台そこそこんみまで落ち込んでいる。高齢の組合員が多くさらに減少が予想される一方で、若い人の加入は少ないことから、新規開業する若い経営者の加入を促すためにこの制度を立ち上げた。
全美連傘下の47組合が地域の美容店創業・経営相談の窓口を開設し相談を受け付ける。また創業者を対象にした創業支援セミナーを行う。
セミナーはステップ1とステップ2があり、1ではタカラベルモントによる「出店計画」、日本公庫による「融資計画」が、2では出店を具体化するための店舗デザインや事業計画書の作成方法を指導するほか、個別の相談やタカラベルモント社の商圏分析システムを用いて、個別に立地の調査も行われる。
創業支援セミナーにつては、タカラベルモントではすでに東京・大阪で同様のセミナーを開催しており、それを全国的に行うことになる。また、日本公庫では従来より、小規模事業を対象にした創業支援セミナーを各支店で開き、融資制度の紹介などを行っているが、この6月に政府が成長戦略の一環として策定した日本再興戦略で、雇用創出などを目的に創業支援を打ち出したのを受け、BMS制度についても積極的に取り組む、という。
美容店の創業数は日本公庫が前年度扱った1万9千件中1600件を占める最多業種。当日はウオールストリートジャーナル紙に紹介された「日本での美容室の開業ラッシュ」の記事が参考資料と紹介されるなど、日本公庫の創業創出にかける期待は大きいようだ。日本公庫では、セミナーなどを通して、有利な利率で融資が受けられる組合加入者を対象にした振興事業貸付などを案内して、組合加入のメリットなどの告知も行う。
全国生活衛生営業指導センターは、傘下16業種すべの組合組織率が低迷していることから、各組合に連動する形で、47の地方生活衛生営業指導センターに相談にきた創業希望者らにBMS制度を紹介するなどBMS制度の成功にむけバックアップし、他の生衛業の参考にしたい、という。
美容業界はすでにオーバーショップと言われており、さらに店舗増やすようなBMS制度に疑問をもつ組合員もいるというが、吉井理事長は「美容業界が将来する発展するためには、健全な美容店経営を手助けすることも重要」と語り、美容業界全体の将来展望にたっての施策だと説明した。
また、業界最大とはいえ一企業であるタカラベルモント社と共催することについて、吉井理事長は同社がこれまでに美容業界に果たしてきた実績を評価するととももに、「セミナーや相談を受ける担当者は、営業担当社ではないので、同社製品の導入を強要されるようなことはない」と語った。
タグ: BMS, 全美連, 独立支援