廃業者が多い美容師 「サービス産業動向調査」より
Posted on | 12月 13, 2012 | No Comments
廃業する美容師が多いことは以前から指摘されていたが、2009年から始まった「サービス産業動向調査」(総務省)のデータをベースに算出すると2010年には5万0968人、2011年3万6400人が廃業したことになる。
新規従業者数は、その年の春秋の国家試験合格者数(理容師美容師試験研修センター)を使用した。合格者全員が免許登録して美容店の従業者になるわけではないが、大きな誤差はないはずだ。
「サービス産業動向調査」の美容所の従業者数と合格者数から廃業者を算出すると
西暦:従業者数:合格者数:廃業者数
2009年:481,191:23,109 :ー
2010年:453,332:19,224 :50,968
2011年:436,156:18,524 :36,400
(単位は人)
という結果になる。
廃業者が計算できるのは2年しかないが、新規に美容業界に入る美容師より廃業する美容師が多い。2010年は倍以上の人が業界を去っていく勘定だ。
人手不足に悩む経営者は多い。この状況を改善しない限り人手不足は解消できない。美容学校志望者が減少しているとはいえ、まだ1万8千人台はいるいまのうちに何とかしたい。
<参考>厚生労働省の「衛生行政報告」ベースにした廃業者数
2009年:443,944:23,109:15,582
2010年:453,371:19,224:13,682
2011年:456,872:18,524:15,723
2012年:471,161:18,077:4,235
「衛生行政報告」は保健所への届出データを集計したものだが、事業所数同様、廃業届の未届の関係で多めにカウントされる傾向がある。「サービス産業動向調査」はその逆の傾向がある。
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