田谷 『MLP2019』を策定 2019年には155億円の売上目指す
Posted on | 5月 8, 2012 | No Comments
大手美容室の田谷は2012年5月7日、中長期経営計画『MLP2019』を策定、その概要を発表した。今年度から2015年度までは既存店の充実、第二ステージの2019年は年3.5%の成長をはかり、155億円の年間売上を目指す。
中長期経営計画の基本方針は、
①人材育成の充実と、提供サービスの品質向上(田谷クオリティの確立)
②事業基盤の強化
③成長戦略への展開
中長期経営計画策定の背景には、日本経済の長期停滞、慢性デフレ状態の経済環境を踏まえ、
美容業界の環境について、
・美容室のオーバーストア状態による競争激化
・美容師の獲得難
・個人経営とチェーン経営との競合
・消費者の嗜好の変化と価値基準の個別化
・安心、安全を重視した信頼による消費選別
・生活防衛意識の高まりによる節約消費傾向
と分析。
具体的な取り組みとして、人事、営業、店舗、コーポレイト政策に分けて列記している。
人事施策は
①「デザイナーの質的量的確保」
・全国の美容学校への定期的な技術教育支援により親交を深め卒業生の安定的な受入態勢の構築
・現役を離れた美容師の再雇用制度「チョキチョキママさん支援制度」などによる雇用の推進
・126 項目の教育カリキュラムによる、デザイナーのランクアップ強化(美容師の技術力の向上)
・入社 3 年目にデザイナーデビューを目標とした早期育成プログラム「TAYAアカデミー」による戦力の早期化
・企業規模を生かしたキャリアパスによる、美容師の定着化
②「効率人事の徹底」
・店舗特性に適合したデザイナーの効率的な人員配置の実施
・デザイナーのランクアップ状況に応じたフレキシブルな人事異動の実施
営業施策としては
①「有用な技術、サービスの提供」
②「お客様個々に対する個別対応」
③「お客様の創造」
④「基幹商品(美容施術)の盤石化」
を上げている。
また、店舗政策としては
・スクラップ&ビルドや移転、ブランド転換による効率面の改善
・既存店舗リニューアルによる経営資源の再活性化の推進
・ドミナント方式でのエリア出店によるシェアの拡大
を展開して、「効率的な店舗展開」をはかる。
これらの施策について、
◎第1ステージ〔中間目標年度:2015 年度(平成 28 年 3 月期)〕
◎第2ステージ〔最終目標年度:2019 年度(平成 32 年 3 月期)〕
に分けて、目標の実現を目指す。
田谷の平成24年度3月期決算は売上高125億だが、28年には136億円、32年度には155億にする。これによって、
・自己資本当期純利益率(ROE):10%
・売上高経常利益率:10%
・1 株当たり当期純利益(EPS):150 円
を達成するとしている。
(情報/公開情報による)
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