競合調査はネットだけで済まさず、現地に足を運んでください
Posted on | 6月 24, 2025 | No Comments
12、事業計画書を書く前に競合調査をどうするか
前回(https://ribiyo-news.jp/?p=46653)は、創業計画書でみられるポイントを3つお伝えました。今回からは、日本政策金融公庫に提出が必要な創業計画書の書き方について、ひとつづつ詳しくお伝えします。
日本政策金融公庫からは、理美容業で創業するときの、計画書の作成見本をあらかじめつくってくれています(前回参照)。
今日お伝えするのは、競合調査はぜったいちゃんとやってくださいね、ということ。
実際に、創業計画書を書くとき、ネットだけでしらべてここの情報収集を終わらせるってことはやめましょう。
是非、実際に顧客として潜入し、サービスを受けてきてください。
ここは絶対手を抜かないで頂きたいんです。
潜入調査して調べていて、いただきたいことのリストを挙げます。
・サービスメニューの内容と価格。
これは、ネットで載っていると言えば載ってますけれども、実際に上手いのか下手だとか、そういうところは分かりませんよね。
・美容サービスのメニューの範囲。
ネットに載っているのは一部かもしれません。店に行けば、例えばネイルのサービスも受けられることが分かるし、もしかしてアイラッシュとか、歯のホワイトニングとかもやってるかもしれません。それから、リピート顧客向けだけに、リラクゼーション重視の足湯とか、ヘッドマッサージとかをやってるのかもしれません。
・どういう傾向のヘアサロンか。
ホームページの雰囲気やメニューの全体を見れば分かるかもしれませんが、これは、行ってみると、ホームページとはイメージが違ったということもよくあります。というのも、ホームページ制作にあまりお金をかけておられないところが多いからですね。
・どういう顧客対象か。
これは、オーナースタイリストの年齢や雰囲気も関係してきます。これは、写真だけでは、分かりません。たいてい、理容師さん、美容師さんは、写真写りを気にされていて、デザイン風なポーズをとられると、年齢不詳になってしまうからです。
オーナースタイリストの年齢に近いのが、そこの店の主要顧客層になるので、オーナーの年齢は大事です。
・接客内容とか接客テイストはどういうものなのか。
例えばホテルライクな接客なのか、それともとてもフレンドリーなのかとか、その価格メニューと価格。体と接客の様子っていうのがマッチしてるのかどうか、あるいはわざとずらしてるのかどうか。
・内装のテイストもみてきてください。
接客のテイストと内装のテイストを最初は合わせる場合が多いです。なんですけれども、ずれてる場合は何でずれてきたかなっていう風に見て欲しいんですね。例えば、ホテルライクなサービスを最初提供したければ、やっぱり落ち着いた雰囲気のお店にするはずなんです。ですけれども、すっごいフレンドリーで落ち着いた雰囲気っていう風になってるってことは、やっぱりフレンドリーになって、今があるってことはそっちの方がお客様に受け入れられてきてるってことですよね。その変遷も汲み取ってみてください。
・来店の顧客層。
さっきオーナースタイリストの年齢のことをお話ししましたけれども、来店の顧客層、まぁ年齢、そして男女、そして雰囲気ですね。どういう方々が来ているのか、ファミリー層なのかとか、一人でゆっくり時間を過ごしたい人なのかとか。あとお店の一番の売りは何なのか、例えばカットなのかカラーなのか。これはウェブ見ただけで分かる場合と分からない場合があります。
・カット席数全てで何席あってスタイリストは何人いる、そして回転数はいくらぐらいか。
このカット席と回転数見れば大体の売り上げが分かりますよね。で、なので、売り上げ予測も立ててきてください。
・あと店販商品の種類、グレード。
どういう品揃えなのかとか、商品の範囲も見てきてください。力を入れているところがやっぱり分かります。
例えば、エステ商品も売ってるのか、美顔器とかね、あとは男性の育毛剤とかも売ってんのかとか、まーそうするとファミリー層着てるんだなとかね。化粧品も売ってる、えー結構グレードが高くて、あのー口コミでしか売れないような実際に施術もして、エステもして、で、化粧品も買ってもらってるっていう風な、売り方をしてるのか。それとも単純に、ディーラーさんからの関連商品を売ってるだけなのかとかね。店販の売り上げ具合も分かりますね。
・顧客の来店範囲。
これは集客している地域の範囲のことですね。スタイリストさんにさりげなく聞いてみるとわかるでしょう。
美容師さんが他の美容室へ行くと、「なんか美容師が来た」っていう風に思われるのが嫌だっていうふうによくおっしゃります。
でもね、どうせバレてるんですから、正直に「勉強しにきました」って、聞いちゃってください。ご近所で仲良くさせて欲しい、この近所のことを教えて欲しいって、言ってもいいとおもいませんか。
だって、悪いことしに行くわけでもないわけです。
そのオーナーさんだって、昔に、開店を必ず経験されていることなので、ここで最初の一歩目どうでしたか、って聞いて教えを請う姿勢でいいと思います。
ぜひそのお店から学ばせてもらうという気持ちで色々な情報を頂いてきてください。
競合調査をしておくと、「サービスの内容」「セールスポイント」「競合」の欄で、自店の強みをよりはっきりとうちだせます。
他ではやってないことです、と言えるからです。
この地域では、新しい、わたしの店が必要なんだっていう風に、融資の担当者にも伝えられますよね。
競合調査は、ネットだけでは済まさず、ぜひ現地に足を運んでください。
次回は、事業計画書に書くとき、顧客ニーズは把握してくださいね、ということについておおくりします。
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サロン開業プロデューサー 和田美香
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タグ: みかんぐみ, 競合店調査, 美容院開業ステップ・バイ・ステップ