顔の加齢変化を“見える化” タカラベルモントが6500名分析で新知見
Posted on | 12月 11, 2025 | No Comments
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顔の加齢変化をビッグデータにもとづいて解析し、高齢化に伴う顔の印象変化を定量化した研究成果が公表された。
タカラベルモント株式会社が「第30回日本顔学会大会(フォーラム顔学2025)」で発表した「ECILAフィールドテストから見えた顔学的知見-顔パーツ特徴量のデータ拡充と詳細分析-」がオーディエンス賞を受賞したもので、同社が展開するスマートデバイスミラー「ECILA」に蓄積された膨大な顔データが研究の基盤となった。
研究は、ECILAの顔診断機能を用いて収集した10~79歳の女性6501名分のデータを分析したものだ。年代が上がるほど、顔の印象が直線的で大人っぽい方向へとシフトする傾向を定量的に示した点が大きな特徴だ。さらに、唇の厚さ、目の角度、顎下端の形状、パーツ配置の縦横比など16項目の特徴量を年代別に分析した結果、次のような傾向が明らかになった。

──年代が上がるにつれ、唇は薄くなり、目は垂れ気味になり、顎はより丸く、パーツの配置は縦長へと変化する(いわゆる中顔面の伸長)傾向が確認された。また、加齢とともに個人差が拡大する可能性も示唆された。
ECILAは、68点の特徴点から顔の印象を分析し、似合うヘアスタイル提案につなげるサロン向けAIミラーとして2023年に発売された。2025年12月1日時点で累計1万9千回以上の診断が行われており、今回の研究はそのデータ活用の新たな成果となった。
開発本部の井上直子氏は、「感覚的には知られていた加齢の傾向を、6千人以上のビッグデータ分析で定量的に裏付けられたことに大きな意義がある。今後も研究を深め、美容現場でのアドバイス精度向上につなげたい」とコメントしている。
タカラベルモントは同大会で計3題を発表し、口頭発表2題がオーディエンス賞と阿部賞を受賞した。同社が同大会で受賞するのは初めてで、今回の3題は同社として過去最多の発表数となった。
【受賞および発表内容】
●オーディエンス賞(口頭発表)
「ECILAフィールドテストから見えた顔学的知見-顔パーツ特徴量のデータ拡充と詳細分析-」
●阿部賞
「相同モデル化技術を用いた顔貌の加齢変化の男女特徴解析と魅力的な笑顔の評価検討」
●ポスター発表
「好みの組み合わせ傾向に基づくパーソナライズヘアスタイル推薦手法の提案」
タグ: タカラベルモント, ビッグデータ, 美容サイエンス

























