福祉理美容で予算措置している自治体は434
Posted on | 5月 1, 2018 | No Comments
高齢者が増加するなか福祉理美容への取組みが理美容業界にとっても重要になっているが、福祉理美容に対する予算措置を講じる地方自治体もある。全理連が2018年4月26日公表した「地方自治体の予算措置に基づく福祉理容の実態調査」によると、予算措置を講じている地方自治体は434自治体、助成対象は692件あった。
692件の内訳は、高齢者124件、寝たきり老人194件、身障者154件、要介護・要支援185件、その他35件、だった。
福祉理美容については、QOLの面からもその効果が認められることから、本来なら介護保険などで予算措置があってもおかしくないが、財政事情が厳しく予算化されていない。その一方で、地方自治体によっては独自の予算措置を講じており、その実態を調査したもの。全理連としては予算措置を講じる自治体を増やす狙いがある。
同調査によると、地方自治体によって補助金支給対象、その内容はさまざま。高齢者、寝たきり老人、身障者、要介護・要支援者すべてを対象にしている自治体はないが、中には理美容店に来所できない人を対象にした自治体(北海道北見市)もある。高齢者にしても65歳以上だったり、75歳以上だったりと違う。
補助対象も施術料金だったり、出張費(交通費)だったりとさまざま。施術の対象はカットが大半だが、シェービングを対象とする自治体もある。施術金額を補助するにしても一部は本人負担とする自治体が多い。また年間利用回数も制限されているが、その利用できる回数は年6回だったり、4回だったりと、違いがある。自治体の財政事情が許す範囲で予算化しているのがうかがえる。
施術者の換金方法についても、これもサービス券での清算だったり、所定の用紙に記入する方式だったりと、こちらも自治体によって異なるのがわかった。
また、自治体によっては施術業者を衛生行政の観点から組合加入業者に限定している自治体もある。組合としては、福祉理美容をテコに、組合員の営業支援、さらに組合への加入促進につなげることも期待できる。
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