「後を絶たない、まつ毛エクステンションの危害」
Posted on | 6月 5, 2015 | No Comments
国民生活センターが全美連、まつ連などに要望
国民生活センターは2015年6月4日、「後を絶たない、まつ毛エクステンションの危害」を発表、利用者に注意喚起をするとともに、厚生労働省はじめ全美連、まつ連(日本まつげエクステメーカー連合会)、日本理容美容教育センターなどに改善を要望した。
まつ毛エクステンション施術による被害件数は、2010年度以降、毎年100件以上、2014年度までに599件寄せられている。
年度別件数は
2010年103件
2011年103件
2012年147件
2013年122件
2014年124件
となっている。被害者は20歳~40歳代の女性が9割を占める。男性はゼロ。
被害内容は、目の痛み、目の充血、まぶたの腫れ・かぶれなど。多くは軽症で済んでいるが治るまで1月以上かかったケースも18件(4%)あった。
被害の原因は、技術者の知識・技術の未熟と、グルーといわれる接着剤に含まれる物質によるものがあるが、後者による被害件数が多く、しかも慢性的な障害になる恐れがあるという。
厚生労働省の検討会でも眼科医の委員から、接着剤の規制を求める意見が強く出されていた経緯がある。この接着剤については、成分の不表示の商品があったと、指摘している。
また課長通知で、まつ毛エクステンションは美容師の業務とされたが、同センターがまつ毛エクステンション利用者1000人に実施した調査によると、施術した技術者の42.6%は美容師免許取得者で、6.1%は無資格者、他は不明だった。
同センターでは、関係団体、事業者らに下記の通り要望した。
用具製造販売団体・同事業者:より安全性の高い接着剤の開発、また成分表示の徹底
美容業界団体・美容所:施術前の確認(アレルギーなど)、リスク説明、医療機関の周知
美容業界団体:まつ毛エクステンションの知識と技術を備えた美容師の早期育成
行政(消費者庁消費者安全課):接着剤の安全性の担保
行政(厚労省健康局生活衛生課):まつ毛エクステンションの知識と技術を備えた美容師を早期育成のための業界指導、利用者へのリスクなどの情報提供、美容師以外の施術・美容所以外での施術に関する調査と指導
要望先は
消費者庁消費者安全課
厚労省健康局生活衛生課
日本理容美容教育センター
まつ連(日本まつげエクステメーカー連合会)
全美連(全日本美容業生活衛生同業組合連合会)
なお、国民生活センターが「後を絶たない、まつ毛エクステンションの危害」を発表したのを受けて、NHKをはじめ一般メディアが6月5日、大きく報道した。
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タグ: まつ毛エクステンション, 国民生活センター