理容室市場における女性の存在感 利用動機とメニュー傾向が明らかに
Posted on | 6月 30, 2025 | No Comments
ホットペッパービューティーアカデミー(リクルート)は、「美容センサス2025年上期」において、理容室に関する調査で初めて女性ユーザーを対象にした調査を実施した。調査対象は全国の15~69歳男女6600人(n=6600)。それによると、理容室市場2939億円のうち、女性が占める金額は178億円で、構成比は6.1%だった。
過去1年間で理容室を1回以上利用した女性の割合は4.6%で、5%には届かなかった。これに対して男性の利用率は44.2%だった。
年代別の女性利用率では、15~19歳が8.7%と最も高く、次いで20代8.3%、30代5.2%と続く。40代・50代はいずれも2.9%、60代は3.1%だった。
今回の調査で理容室を利用していない女性に理容室の利用意向をたずねたところ(n=6297)、「とても利用したい」1.8%、「まあ利用したい」5.0%で、7%ほどに利用意向があるのがわかった。利用意向は15-19歳が17.1%、20代が10.1%と若い層に多く、理容室における女性客の可能性を感じさせる結果となった。
理容室を利用した女性が受けた施術メニュー(n=303)では、1位がカット(78.2%)で圧倒的に多く、以下、2位カラー(36.6%)、3位顔そり(26.7%)、4位トリートメント(23.1%)、5位縮毛矯正・ストレートパーマ(19.8%)と続く。6位以下には、眉カット、ヘッドスパ・ヘアエステ・スカルプケア、パーマ、フェイスマッサージ・フェイスエステ、かつら・ウィッグなどが並ぶ。
顔そりは、男性でも利用メニューの2位に入っており、理容室における顔そりメニューの存在感が際立つ結果となった。
理容室を利用した理由についての質問(n=303)では、「気軽に入りやすい・緊張せずに入れる」が最多。30代女性では「顔そり(シェービング)をしたい」が1位となり、「スタッフの技術が高い」「理容室が得意なヘアスタイルをしたい」といった回答が上位に挙がった。これに対して男性は「料金体系が分かりやすい」「費用対効果が高い」といった実利重視の傾向が強く、男女の意識差が明確に表れている。
また、女性の店販購入率は14.5%で、男性の7.3%の約2倍となった。年間購入金額は女性7471円、男性7189円で、金額自体に大きな差はなかった。
なお、理容室市場全体のうち、男性市場は2761億円で、前年から1億円の微減。理容室における男性利用の市場規模は、緩やかな縮小傾向にある。
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