理美容業の景気が3期連続で悪化、日本政策金融公庫が2025年1〜3月期の動向を発表
Posted on | 5月 1, 2025 | No Comments
日本政策金融公庫は2025年4月28日、2025年1〜3月期における生活衛生関係営業の景気動向等調査結果を発表した。それによると、理容業および美容業の業況判断(DI*)は3期連続で悪化した。
ただし、来期(第1四半期:4〜6月期)は、理容業・美容業ともに業況が大幅に改善するとの見通しである。第1四半期は例年、DIが大きく上昇する傾向があるためだ。
今期は業況DIに加え、売上、採算、利用客数、客単価のすべてが前期比でマイナスとなった。また前年同期と比較しても、理容業の客単価が唯一プラスだった以外は、すべての指標がマイナスとなっている。長期的には緩やかな回復傾向にあるものの、理美容業の景気動向は依然として厳しい状況にある。
景気動向等調査結果(2025年1-3月期)
業況
指標 : 4期 : 前期比 前年同期比
理容 : -25.1 : -5.5 : 0.4
美容 : -26.5 : -8.6 : -6.0
全業種 : -20.9 : -13.5 : -9.9
売上
理容 : -18.1 : -3.0 : -5.3
美容 : -24.8 : -7.9 : -20.7
全業種 : -7.8 : -5.5 : -15.7
採算
理容 : 0.0 : -3.3 : -0.9
美容 : -10.4 : -1.4 : -0.5
全業種 : -7.2 : -4.4 : -0.5
利用客数
理容 : -30.4 : -2.1 : -7.7
美容 : -34.3 : -1.1 : -8.5
全業種 : -20.9 : -5.8 : -13.2
客単価
理容 : -1.2 : -0.2 : 1.4
美容 : -8.3 : -4.8 : -9.8
全業種 : 7.3 : -1.1 : -2.1
*DI=「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた数値
<調査概要>
調査時点:2025年3月上旬
調査方法:郵送調査
調査対象:生活衛生関係営業 3,290 企業
有効回答企業数 3,141企業
理容業415企業
美容業460企業
長期傾向
上のグラフは、2014年から直近までの理容業美容業の業況DI 4期移動平均線。
コロナ禍で大きく落ち込んだが、長期的には両業とも回復傾向にあるのがわかる。
タグ: DI, 日本政策金融公庫, 景気動向調査