美容室の事故 ヘアカラーが対物の四分の三
Posted on | 5月 11, 2023 | No Comments
対人も最多 美容所賠償責任補償制度より
美容室の事故はヘアカラーによるものが多く、対人事故、対物事故とも他の事故を大きく上回る。
全日本美容連合会が2023年5月10日開催の理事会に報告した「美容所賠償責任補償制度」の事故発生件数による。ヘアカラー事故の多さは数年来続いている。
2021年9月1日-2022年8月31日の1年間の事故件数。同制度への加入者数は4万4956人で、組合員の100%になる。
対人事故(身体賠償事故)は全体で123件あり、そのうち「ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれ等」は47件(38.2%)だった。前年は全体で135件、ヘアカラーによる事故は50件(37%)。
対人事故の1件当たりの平均補償額は9万700円で、全体の補償額は1116万円になる。前年より全補償額、1件当たりの補償額とも下がった。1件当たりの補償額では「施設の欠陥による傷害」が高く31万7292円だった。店内外での転倒などが考えられる。
対物事故(財物賠償事故)は全体で321件、そのうち「ヘアカラーによる衣服汚損」は246件あり、全体の76.6%を占めた。四分の一がヘアカラー事故になる。前年は全体で238件の事故件数があり、そのうちヘアカラーによる事故は171件(71.8%)だった。
対物事故の1件当たりの平均補償額は3万2075円で前年より3685円高額になった。全補償額は1030万円ほどになる。
事故件数、補償額とも増え全体の補償額は350万円ほど増額となった。
対物事故の1件当たりの補償額は「車輌・自転車の破損」が16万3935円で最高額だった。
「美容所賠償責任補償制度」2021年9月1日-2022年8月31日
身体賠償事故 事故件数順
① ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれ等 : 47
② やけど : 21
③ 施設の欠陥による傷害 : 19
④ 切り傷 : 13
⑤ その他の皮膚炎・かぶれ等 : 8
⑥ 断毛・脱毛 : 8
⑦ パーマによる皮膚炎・かぶれ等 : 5
⑧ その他 : 2
身体賠償事故 1件当たり補償額順
① 施設の欠陥による傷害 : 317,292
② 断毛・脱毛 : 133,372
③ やけど : 60,273
④ 切り傷 : 51,650
⑤ ヘアカラーによる皮膚炎・かぶれ等 : 35,559
⑥ その他の皮膚炎・かぶれ等 : 33,993
⑦ パーマによる皮膚炎・かぶれ等 : 32,948
⑧ その他 : 7,749
財物賠償事故 事故件数順
① ヘアカラーによる衣服汚損 : 246
② 車輌・自転車の破損 : 17
③ メガネ以外の財物破損 : 15
④ その他の衣服汚損 : 13
⑤ パーマによる衣服汚損 : 10
⑥ メガネ破損 : 8
⑦ 着付による着物汚損 : 6
⑧ 預かり品紛失・盗難 : 4
⑨ その他 : 2
財物賠償事故 1件当たり補償額順
① 車輌・自転車の破損 : 163,935
② その他 125,057
③ 預かり品紛失・盗難 : 65,768
④ メガネ以外の財物破損 : 40,252
⑤ 着付による着物汚損 : 34,447
⑥ パーマによる衣服汚損 : 32,746
⑦ ヘアカラーによる衣服汚損 : 22,155
⑧ メガネ破損 : 20,986
⑨ その他の衣服汚損 : 18,475
タグ: ヘアカラー事故, 美容所賠償責任補償制度, 美賠責