理美容師は供給過剰
Posted on | 6月 8, 2018 | No Comments
日本の人口は2017年12月29現在、1億2670万人を数えます。男性人口は6166万人、女性人口は6504万人です(総務省・人口推計/総人口・確定値)。
これをもとに、男性は年間5.2回、女性は4.3回の頻度で理美容サロンで施術を受け(サロンユーザー調査2018/NBBA)、それぞれの施術所用時間を男性1時間、女性1時間半として計算すると、理美容サロンで施術する総時間数は、男性3億2千時間、女性4億2千時間、合計7億4千時間になります。
一方、理美容師の労働時間は1日9時間の労働時間で月22日働いたとすると年間の総労働時間数は2376時間になります。この労働時間で施術にかかわる総時間を割ると約31万人の理美容師で足りる計算になります。
もちろんこれは理美容師さんが1日中9時間フル稼働した数値ですので現実的ではありません。7割稼働の場合は43万人ほど、6割稼働なら51万人ほどで間に合います。
またカットに特化した業態店を利用する人は、男性は28%、女性は17%が毎回でないにしろ利用しています(前出・サロンユーザー調査2018)。これを勘案すると理美容サロンで施術する総時間数は7億4千時間を実際にはかなり下回るものと思われます。
理美容師数は2017年4月1日現在、理容師22万人、美容師51万人、合わせて73万人います(厚生労働省・衛生行政報告)。ざっくりとした大雑把な計算ではありますが、理美容サービスを受ける利用者の所要時間と理美容師の労働時間という、時間の視点で見る限り、理美容師は明らかにオーバーパースン、供給過剰状態といえます。
理美容師の低所得、低賃金の理由の一つは供給過剰にあるといえます。
ところで前述の計算で7億4千時間の総施術時間を、10分1000円、1時間6千円の時間単価で計算すると理美容市場は7兆4千億円になります。この単価、決して荒唐無稽な数字とはいえないと思います。
現在は2兆円程度の理美容市場ですが、潜在的な市場はまだまだありそうです。やり方によっては夢と希望が持てる業界です。
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