若手理美容師の離職防止へ 日理、国際理容美容専門学校に手袋を寄贈
Posted on | 9月 5, 2025 | No Comments
日理株式会社は、理美容師の「職業病」として長年社会問題化している「手荒れ」の予防に向けた新たな取り組みを開始した。若手理美容師の離職率低下と、深刻化する業界全体の人材不足解消を目指すものだ。

その第一歩として、創業140周年・会社設立110周年を記念し、2025年9月2日、国際理容美容専門学校に在籍する学生全員に理美容施術用の「ニトリル手袋」を贈呈した。この手袋は株式会社ZEROSEVENが製造するもので、学生は実習で活用することにより、薬剤や水仕事による手荒れを気にせず、安心して技術習得に集中できる環境が整う。
理美容師のキャリア形成において、手荒れは大きな障害となってきた。シャンプーやカラー剤塗布といったアシスタント業務に従事する時期に発症するケースが多く、症状の悪化により理美容師の道を断念する人も少なくない。日本ヘアカラー協会の調査によれば、理美容師の手荒れ経験者は81.2%に上るという。こうした状況は、個人の健康問題にとどまらず、業界全体の人材確保や持続的発展に直結する課題となっている。
今回の日理による贈呈は、企業と専門学校が連携して課題解決を模索する産学協働の一例だ。理美容師を志す学生が、健康を損なうことなく学びを続けられる体制を支えるとともに、将来の業界を担う人材の定着につながることが期待されている。
また、この取り組みは、業界全体に「手荒れ予防」の意識を広げる契機となる可能性もある。近年では、カラー施術時やシャンプー業務において手袋を着用するサロンも増えており、衛生管理やスタッフの働きやすさを重視する動きが広がっている。理美容師自身の健康維持に加え、顧客に対しても安心感を提供できる点が評価されつつある。
*写真は、国際理容美容専門学校 理事長 和田美義氏(左)、日理株式会社 代表取締役社長:有馬公明氏
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