2023年理美容室数は理容室数8万3千店、美容室数16万店/推計値
Posted on | 11月 16, 2023 | No Comments
厚生労働省が2023年10月31日に発表した「令和4年度衛生行政報告例」によると、全国の施設数は理容所11万2468件、美容所26万9889件になりますが、これは報告件数の累積数で、実際の店舗数ではありません。
理容室美容室の店舗数は国の基幹統計である「経済センサス」がデータとしては実数に近い。
令和3年経済センサス活動調査によると、理容事業所数は8万7048店、美容事業所数は16万2431店です。
調査が行われたのは2019年6月で、理容業、美容業の小分類の結果が公表されたのは2年後の2023年6月です。
2023年の理容室数、美容室数は「経済センサス調査」、さらには「経済センサス」の前身である「事業所・企業統計調査」、「サービス業基本調査」などをもとに推計するしかありません。
「経済センサス」を含め、これらの調査は毎年行われているわけではありません。しかも理容業、美容業の小分類まで発表されないこともあります。
下のグラフは、理容室数、美容室数が発表された年のデータをもとに、発表されなかった欠損年を線形補完法で作成した、2001年から2021年までのグラフです。
理容室は減少が続いているのがわかります。美容室は2007年から増えていますが、21年間を通して見ると減少傾向にあります。
統計学上の小難しい作業についての説明は省きますが、この21年間のデータから割り出した2023年6月の理容室数、美容室数はおおよそ
理容室数:8万3千店
美容室数:16万店
と推計します。
理容室数は、かなりの確率でこの数字の信憑性があります。しかし美容室数は、振れ幅が大きい。
美容室数の振れ幅が大きい理由の一つには、衛生行政報告例による新規確認件数が多く、業界そのものが活性化していることがあります。しかし、何より時系列のとり方によって、21年間の長期では下降しているのに対し、5年の短期では上昇するなど長期と短期ではトレンドが違うことがあげられます。
つまり、長期でみるか短期でみるかによって、予測ががらりと変わってしまいます。
本稿では、短期的には美容室数が増える可能性はあるものの、長期的には減少するものと予想し、長期データを採用しました。
国は毎年10月に日本の人口を発表していますが、これは5年ごとに行われる国勢調査のデータをもとに、出生数や死亡数などの人口動態を計算して、推計値として公表しています。
理容室数、美容室数については新規確認件数は発表されますが、廃業数や移転数などはありません。これらの報告数がわかれば、より正確な推計ができるのですが、現状では大雑把な推計値になってしまいます。
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