本多髷(本田髷)
Posted on | 10月 14, 2022 | No Comments
いまも江戸のむかしも若者は流行に敏感です。江戸時代の中ごろに流行ったのが一連の本多髷(本田髷)といわれる髷です。
辰松風、文金風に続く、繊細で特異な髷で、前時代に流行った大月代の進化系ともいえる髷です。
宝暦のころ、ぞべ本多、豆本多が登場し、明和、安永、天明にかけて、本多八体といわれる髷が流行りました。
古来本多、兄様本多、めくり本多、疫病本多、蔵前本多、五分下本多、丸髷本多、金魚本多です。
このほかにも茶筅本多、浪速本多など様々な本多髷と称される髷が登場し、一世を風靡しました。
〇髪結は本田を母に断られ (明四義3)
息子の髷は、母親が結うのがふつうですが、おしゃれ心のついた息子は流行りの髷を結う髪結床に通ったようです。その髪結に会った母親が、うちの息子には本田髷をしないで、と釘を刺した句です。
道ばたで髪結にたまたま会ったのか、息子のいる髪結床を尋ねて行ったのかはわかりませんが、母親としての親心?
本多髷は主に遊び人(当時は遊治郎といってました)がした髷といわれています。
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