縮れ毛と自己家畜化論
Posted on | 10月 3, 2022 | No Comments
「最近、ウエーブのかかった女性が増えたみたい」。少しご高齢の美容師さんとの雑談で、そんな話を聞きました。
巻き毛や縮れ毛の人はむかしからいて、江戸時代は困った存在でした。髪結さんも困ったし、本人はもっと困ったという話が伝わっています。もともと少ないながら巻き毛の人はいたのは確かですが、最近増えていると聞いて思い出したが「自己家畜化論」です。
野生動物が家畜化されると、体の形態が変化するといいます。動物学で、いろいろな変化が具体的にあげられていますが、その一つの例として巻き毛や縮れ毛があります。
厳しい野生の生存環境から、餌に困ることなく、安心して生存できる環境が原因の一つとして挙げられていますが、明確な因果関係は不明らしい。
ヒトは長い年月をかけて野生動物を家畜化して生活に役立ててきましたが、当のヒトも自ら構築した文明に飼いならされて家畜化しているのではないか、というのが自己家畜化論です。こちらは文化人類学の話です。
この自己家畜化論、平成のはじめごろ話題になったと記憶していますが、いまは聞きません。
理美容業界ではパーマネントの需要が右肩下がりで減る一方です。もしかしたらウエーブ毛の人が増えたことが需要減に影響しているのかもしれない!?
もっとも、その前に縮れ毛・巻き毛の確かな実態調査をしないと、単なる空想にすぎませんが。
タグ: 縮毛, 自己家畜化論, 髪にまつわるエトセトラ