美容室の倒産 コロナの影響がジワリ
Posted on | 10月 9, 2021 | No Comments
東京商工リサーチ(TSR)は2021年10月8日、2021年度上半期(4-9月)の負債1000万円以上の美容室倒産件数が37件あった、と発表した。
前年同期に比べ2件減ったものの、9月だけをみると12件の倒産件数があり、前年同月の4倍に急増した。12件のうち半数の6件が新型コロナウイルス関連の倒産だった。8月から9月にかけての第5波の感染拡大による「美容室控え」が影響した。
なお上半期の倒産件数37件のうちコロナ関連は11件だった。
37件の倒産の原因は、販売不振(売上不振)28件、赤字累積6件のほか、他社倒産の余波、設備投資過大、その他(偶発的要因)が各1件だった。
37件の倒産企業のうち資本金が1000万円以上は1件で、他は1000万円未満の小規模企業だった。内訳は個人企業他19件、100万円未満2件、100万円-500万円未満12件、500万円-1000万円未満3件。
TSRでは、コロナ禍での「美容室控え」による売上減少も影響し、体力に乏しい小・零細規模を中心に淘汰が進んでいる、と分析している。
理美容業は新型コロナウイルス感染で休業要請から外れ営業は継続できたものの、サービス提供時は密になるため利用を控える利用者は多い。政府や自治体による制度融資や持続化給付金などの支援効果もあったが、長引く「美容室控え」に事業の継続を断念する、体力のない小規模事業者が増える可能性が懸念される。
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