2020年度の理美容市場規模は1兆9700億円
Posted on | 4月 16, 2021 | No Comments
矢野経済研究所は2021年4月15日、「理美容市場に関する調査」(2021年)の概要を発表した。
2020年度の理美容市場は、コロナの影響を受け前年度比92.7%の1兆9700億円に落ち込んだが、2021年度はWithコロナ時代に対応した営業により、2兆1,052億円(前年度比106.9%)に回復すると見込んだ。
同研究所によると、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大した2020年は
「理美容業界においても新型コロナウイルス感染症により顕著な影響を受けており、感染拡大への不安が続く中、消費者の巣ごもりや節約意識の高まりによりセルフカラーや来店間隔の長期化が進み、依然として厳しい状況が続いており、2020年度の市場規模は大幅に減少する結果となった」と分析している。
2021年度については、
「新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、2020年よりは若干でも改善することを前提とし、Withコロナ時代に即したサロン経営が定着すると見られることから、2021年度の理美容市場規模は、事業者売上高ベースで2兆1,052億円(前年度比106.9%)、このうち理容市場が6,232億円(同105.8%)、美容市場が1兆4,820億円(同107.3%)になると予測する」としている。
また、将来的には、
「国内理美容市場は、少子高齢化進行と出生率低下などによる人口減少で、市場規模は縮小が続く見通しである。そのため、参入各社が自社のシェアの獲得に注力する構図に変化はないと考える」と予想をしている。
同調査は「2021年版 理美容サロンマーケティング総鑑」としてまとめ販売中。
【注目トピック】
新型コロナウイルス感染症への対策を迫られる理美容サロン
理美容業界では厳しい法律に則り日頃からサロンの衛生管理を行っているが、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、環境衛生業としての社会的責任を果たし、消費者や従業員の健康を守るため、新型コロナウイルスの感染防止へ向けて様々な施策を推進している。具体的には、「店舗」「従業員」「顧客」の3つの側面からなる。
店舗に関しては、①手洗い/手指消毒、②マスク着用、③定期的な店内換気、④店内消毒(ドアノブ・椅子・各種電子端末他)、⑤施術道具の消毒(ハサミ・ブラシ・カット&シャンプークロス等)、⑥一定間隔の確保、⑦間仕切りカーテン・シートの設置、⑧個室設置、⑨時短営業、⑩施術サービスの短縮化、⑪空気清浄機・除菌器等の導入等を実施している。
従業員に関しては、①出勤時の検温、②手洗い・うがいの徹底、③マスクの常時着用、④持ち物などの消毒、⑤ゴム手袋やグローブの着用等を実施している。
顧客に関しては、①来店時の検温、②手指消毒液の用意、③事前予約の徹底による来店人数管理、④事前予約者のみへの施術(飛び込み客除外)等を実施している。
調査要綱
1.調査期間: 2021年1月〜3月
2.調査対象: 理美容チェーン、シェアサロン運営企業、理美容商社・卸、理美容化粧品・機器メーカー等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含)、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
<理美容市場とは>
本調査における理美容市場とは、国内における理容所(理容室)と美容所(美容室)で提供する施術(理髪・パーマネント・カット・セット・カラー等その他サービス)及び店頭・専用サイトにおける物販サービスの市場をさす。 また、訪問理美容サービス等の出張、無店舗型サービスも含む。
<市場に含まれる商品・サービス>
理容美容の各施術(理髪・パーマネント、カット、セット・カラー等その他サービス)及び店頭・無店舗での物品販売
資料名:2021年版 理美容サロンマーケティング総鑑
発刊日:2021年03月18日
体裁:A4 427ページ
定価:120,000円(税別)
(情報/プレスリリース)
タグ: 理美容サロンマーケティング総鑑, 理美容市場規模, 矢野経済研究所