失客を恐れずに働ける環境づくりを目指して
Posted on | 3月 30, 2021 | No Comments
『女だからって、いわなくていい。全力でお客様と向き合うのと、自分の人生を大事にするのと、どちらもフリーランスなら叶う。』(2回)
昨年8月に集客も売上もすべて自己責任のフリーランス美容師に転身されたWaco(ワコ)さんの美容という仕事にかける想い、そして、今をお聞きしたインタビューの2回目です。
お客様の役にたちたい
―――「強くなりたい」というキーワードがすごく響きます。お客様のために強くなるという言葉の背景に、昔なにかエピソードがあったら教えてください。
Waco(ワコ)さん 特にコレというエピソードはないんです。
美容は、「人の役に立つ仕事をしたい」と考えたなかで、選んだ道です。
なので、お客様の役にたつ仕事をしたいと、ずっと思っていて、お客様の役にたつためには、自分がもっと強く在らなくてはとおもいつづけてます。
たとえば、値段ひとつとってもそうです。
いま、原宿・表参道エリアで働いています。
カット・カラー・トリートメントをしていただくと、2万円近くなるわけです。
カットだけのお客様もおられるので、お一人あたりの平均客単価は、もうすこし下がりますが、この金額って、安くはないと感じています。
クーポンをつかえば、カット・カラー・トリートメントが6千円ぐらいから利用できるお店がたくさんあるなかで、高い金額を払ってでも通い続けて来てくださるわけです。
まだアルバイトの10代の若い方だとか、お仕事が減って副業解禁になったけどどうしようとおっしゃっている方とかもおられます。そんなお客様から、安くないお金をいただくわけですよ。
また、人になかなか会えない時流のなかにもかかわらず、それでも、2~3か月に一度、わたしのところへカットやカラーをしに通ってきてくださるって、すごいことではないですか?
友達ともなかなか合わない人が多いのに、年に4度も5度も、わたしのところへ通ってきてくださって、わたしはお会いしているわけです。
このことに、ただ、感謝するだけでは足りないぐらいです。
だから、客単価がどうの、回転率がどうのというのではなくて、来てくださるお客様に何かを持って帰ってもらいたい、そのために精いっぱい何かしたいという想いです。
提供して喜ばれる魅力的なものを持たなくてはと日々感じることが、「強く在りたい」とおもう原動力になっています。
極端な話、新型コロナで、わたしが明日死んでしまうかもしれません。
そんなときに、「ああ、もっとこうしておけばよかった」と思うことなく、お客様のお役にたつために、出来ることはやったと思い切れる生き方をしたいとおもってやっています。
むかしと違い産休はとりやすいが
―――女性美容師さんの、ご結婚、出産のお話しが先にでていました。もうすこし詳しくお聞かせいただけますか。ここ数年は、福利厚生の体制がととのってきていた印象ですが、それでも女性美容師さんには、厳しいということでしょうか?
Waco(ワコ)さん たしかに、産休はとれるようになっています。なので、昔みたいに、結婚したら辞めなくちゃいけないとか、子どもができたら辞めなくちゃいけないとかは、ないでしょう。でも、女性美容師自身、産休を1年から3年も規定どおりとったら、失客してしまって、復帰しても仕事がないとういことを、すごく恐れている気がします。
だから、ブランクを恐れて、妊娠をずっと先延ばしにされている方や、復帰しますって言ってもやっぱり無理してる方が多いです。
どのタイミングで産むかということを悩むこと自体、女性美容師は、自分自身の幸せを、すこし犠牲にしている気がします。
でも、女性美容師でも、得意の幅を増やしたら、お客様と接することができる技術が、ヘア以外にもできることで、ヘアでお客様に携われなくても、アイリストとして、お客様にお会いすることができ、失客を恐れる必要がないのがわかってきて、いま、わたし自身は、このアイリストとヘアスタイリストのWの環境で働けることをすごく幸せに感じています。
一緒に働いてくれる人たちのためにも
―――技術提供の女性も、お客様の女性も、両方が幸せになる、トータルビューテーのサロンができそうですね。
Waco(ワコ)さん いまはそんな風には考えてないですけれど、でも、そうですね。そういわれると、出来そうな気もします。そのときに、一緒に働いてくれる人たちのためにも、まず自分が先頭にたって、なんでもできるようになっていたいですね。
集客で心配のない、しっかり休みもとれるというお手本をみせたいです。
<取材日 2021年2月18日>
ヘアスタイリストとして表参道・原宿エリアで活動。
アイリストとしては、六本木・麻布エリアで活動中。
Waco(ワコ)さんへの連絡先
https://instagram.com/waco_original?r=nametag
フリーランス美容師のためのシェアリングサロンfrange運営
美容のおかげで、人生を肯定でき、幸せは身近なところになると気づかせてもらった経験から、美容業応援の仕事に。美容室の広告・集客コンサルタント、美容室開業プロデューサーをするなかで、お客様のためだけに時間を使いたい美容師の環境づくりを支援することが、いまの時代にあった美容業応援の道と考え、frangeを開設。
シェアリングサロンfrange http://frange.link/
株式会社みがんぐみ http://salonopen.com/
タグ: Waco, フリーランス美容師, 人生100年時代の美容キャリア