理美容業の約7割が「インバウンド必要なし」
Posted on | 9月 19, 2019 | No Comments
インバウンド政策を推進する政府だが、理美容サロン業界では理容業の30%が「外国人観光客の集客に向けた取組み」を実施しているのに対し、美容業は14%と少ない。また「必要を感じない」理美容事業者は約7割に達した。日本政策金融公庫が2019年9月17日発表した「インバウンド対応に関する調査結果」による。
理容業の30%は生衛業全体の実施率の平均値と同じ。
実施している取組み内容(複数回答)は、理容業は「キャッシュレス決済の導入」(39%)、「同業組合などとの連携」(36%)、「多言語ツールの作成」(21%)、美容業は「キャッシュレス決済の導入」(43%)、「Wifiなどネット接続環境の整備」(39%)などが多い。理容業では全理連が仏語・中国語などの言語に対応したツールを作成し組合員に配布しており、それを活用しているものと思われる。
実際に「外国人観光客の利用の有無」については、理容業は20%、美容業は15%が「有」と回答している。
「外国人観光客に対する今後の方針」については、理容業の47%、美容業の61%が「できれば受け入れたくない」と否定的に回答。生衛業全体の平均は44%だった。
「外国人観光客を受け入れたくない理由」は理容業・美容業とも上位3項目同じ順位で、「外国人観光客を受け入れる必要性を感じない」、「外国語がわからない」、「受入方がわからない」の順だった。「必要性を感じない」は理容業で71%、美容業で68%と約7割の事業者が必要でないとしている。
「外国人観光客を受け入れる上での課題」(複数回答)は理容業は「キャッシュレス化の導入」(35%)、「従業員の語学力の向上」(33%)、美容業では「従業員の語学力の向上」(47%)、「キャッシュレス化の導入」(26%)で、順位は違うが上位2項目は同じだった。
【調査概要】
調査時点:2019年6月
調査方法:訪問面接
有効回答数:生衛業3142企業(理容業422企業、美容業463企業)
*日本政策金融公庫が発表した資料のコンマ以下の数字を四捨五入して表記しました
タグ: インバウンド, インバウンド調査, 日本政策金融公庫