「バーバー新時代」の開幕

Posted on | 12月 25, 2016 | No Comments

2017年、「バーバー新時代」の開幕です。恒例となった翌年の予測を発表したリクルート社は2017年の美容領域として「バーバー新時代」を掲げました。

昨年（2016年）の予測は「美インバウンド」で、中国人ら外国人観光客のインバウンド市場が「物」から「体験」や「サービス」に移ると予測したものでした。

リクルート社の予測は、多数のマスメディアを集めて発表するだけに、多分にメディアへの受け狙いの面もあるのは否めませんが、同社が調査したデータに基づいたもので、今回の「バーバー新時代」は「バーバー」のグーグル検索の上昇が、その根拠の一つとして提示されました。

従来の理容店とは違う、プラスアルファーの付加価値のある理容店の台頭を予測し、具体的に、プラス・ビューティ、プラス・ファッション、プラス・カルチャー、プラス・コミュニティの付加価値をあげました。

従来型の理容店とは違うバーバーは、都市部ではすでに数年前から登場し、男性から支持を得ていましたが、その流れが確かなものになってきたことが、今回の予測からうかがえます。

同社が指摘するように、美容室を利用する20代、30代の働く男性で、女性を意識した可愛い内外装の店の中で女性に混じって施術を受けるのに違和感を覚える男性は少なくありません。そんな男性を迎え入れる理容店がなかく、やむをえず美容室を利用していたともいえます。そんな男性を受け入れるのが、プラスアルファーの付加価値を持った新しいバーバーです。

新しいバーバーの根底にあるのは、「大人の男性」「メンズ」です。落ち着いた店装、くつろげる店内、シャープで切れのいいヘアデザイン、もちろんシェービングも重要な要素です。店主やスタッフのファッションや会話も大切です。

理容業界は以前、「快適優美産業」を標榜したことがありましたが、これにメンズを強烈に意識した理容店が、求められているのだと思います。バーバーショップの原点といえるかもしれません。

大人の男性をターゲットにすると、平日の昼間のアイドルタイムをどう解決するかなどの課題はありますが、それは解決できない課題ではありません。すでに「バーバー新時代」が始まっているのは間違いないようです。

理容には、シェービングという美容にはない独占業務があります。この技術とエステティック領域とを絡めれば女性客をテーゲットにした専門の業態店も可能です。実際、女性客を対象にしたBBエステが展開されています。

近年、美容に比べ志望者が1割にも満たない理容ですが、「メンズ」と「シェービング」をキーワードにした、独自の業域、業態に将来の可能性がありそうです。
2017年、新しい理容「バーバー新時代」に期待したいものです。

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