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重複資格取得改革で変わる理美容学校教育

Posted on | 12月 16, 2016 | No Comments

理美容ラウンジ昨年11月に発足して以来、5回の検討を重ねてきた「理容師・美容師の養成のあり方に関する検討会」の報告書が2016年12月15日まとまりました。

初回の検討会でいきなり結論じみた発言をした委員がいて、座長から顰蹙を買いましたが、報告書はその通りの内容に収まりました。業界、養成施設、行政、学識経験者、消費者それぞれの委員がそれぞれの発言をして、まとめあげたのが今回の報告書です。
国の検討会は手順が大切なのです。

この検討会の主なテーマは、理容師美容師の重複資格を取得しやすくすること、現場のニーズにより即した理容師美容師を育成することの2点です。つまり現状は、重複資格を取得しにくい、現場のニーズに即した教育が行われれていない、とみることができます。

今回の改正で、重複資格取得は現状のほぼ半分の負担で済むようになります。
検討会では、重複資格が取得しやすくなり、重複資格取得者が増えるだろうと、期待する発言がありましたが、それは今後の実績をみないとわからないと思います。
なにしろ、理容美容の違いはすでにシェービングとまつ毛エクステだけになっています。その技術をするために1年(通信は1年半)かけて、学校に通い取得を目指す人がどれほどいるか、です。

本稿は当初「重複資格の取得改革は、理容美容統合の第一歩」という見出しを予定していたのですが、考えてみれば、「男性カットは理容、パーマは美容」という通知が廃止されて、すでに理容美容は実質的には同じ職種になっています。違うのは制度だけともいえます。

今回の改正は、養成施設の教育に与える影響が大きく、今後多様な理美容の専門教育が期待されます。職業実践教育は大学でも求められていて、専門学校ではなおさらなのでしょう。
改正で、実習時間が810時間から90時間増え900時間に、また選択科目(現・選択必修科目)については、より実践的な教育を行うよう求めています。これに技術理論の150時間を合わせると1650時間あります。この授業時間をどのように使うかによって、理美容学校の特徴が出せます。

たとえば、シェービングとエステティックの授業を重点的に行い、エステ系への就労を前提にしたコースや、まつ毛エクステを重点的に行いマツエクサロンへの就労を目指すコース、インバウンドのサロンを前提に専門英会話を習得したり、コンシェルジュやカウンセイリングに重点をおいたコースなど、さまざまな実践的な教育が可能になります。
また、理容師美容師のダブル免許が取得できる3年制なども考えられそうです。

理容師法美容師法の業法によって規定された養成教育の「肝」は、衛生、安全です。衛生、安全を担保すれば、あとは産業、業界の変化に対応した教育ができる、ということです。

また、今回の改正に合わせて、転編入をしやすくするためのガイドラインが策定されます。単位制の導入や必修科目の修学年次を統一させるなどして、中途でも転校できるようにするものでしょう。
理美容学校の特色を明確にし、学生にとって魅力ある教育内容にすれば、中途の転入希望生もいるかもしれません。

美容系の仕事は、いまでは旧来の理容業、美容業だけにとどまりません。社会のニーズによって様々な業態が誕生しています。それに合わせた専門教育が求められます。それに応えるのが理美容学校の役割であり、18才人口の減少が続くなか、理美容学校が生き残る道かもしれません。

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タグ: 理美容ラウンジ, 規制改革会議, 重複資格取得

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