まつエクやシェービングなど細分化した資格の創設を

Posted on | 5月 16, 2016 | No Comments

規制改革ホットラインで要望
規制改革会議（内閣府）が2016年5月11日に公表した規制改革ホットラインでの要望のうち、理美容関係として、まつ毛エクステンションやシェービングなど細分化した資格を別途設けるよう提案があった。

ピアス株式会社という法人が提案したもので、理容師・美容師という総合的な資格は維持しつつ、消費者の多様化するニーズに応えられるよう細分化された技術資格の創設を求めた。

また、そのために現在、厚生労働省が行っている「理容師・美容師の養成のあり方に関する検討会」に、まつ毛エクステンションサロンを運営している業者らから意見を聴取するよう求めている。

この提案は3月13日に受付けられ、規制改革会議は4月13日付けで所管の厚生労働省に検討を要請した。

これまでにもホットラインを通じて理美容に関する要望は多数寄せられているが、中には意味不明なものや、逆に規制強化を要望する意見が多い。そのため厚生労働省の回答は、「現行制度下で対応可能」「対応不可」などだった。
今回の要望に関しては、検討会での意見聴取については、現在検討会が進行しているため「対応不可」になりそうだ。しかし、細分化した資格の創設については厚生労働省が「現行制度下で対応可能」と回答しても、規制改革会議・投資促進等WGで復活するかもしれない。

ピアス株式会社が提案した要望書
提案事項　「規制改革に関する第３次答申に対する要望書（理美容サービスの利用者ニーズに応える規制の見直し）」

提案の具体的内容等
１．掲題の答申中、「(3)理美容サービスの利用者ニーズに応える規制の見直し」においては、今後の理美容業の在り方に関する規制緩和に関して、「国家試験及び養成施設の教育内容」が１つのテーマとして挙げられている。

２．当社は、このテーマに関する規制緩和の方向性として、「理美容の施術資格の細分化実現に向けた検討」を加えて頂くよう要望する。具体的には、以下の通り。
（１）答申中、「イ 理美容業の在り方に係る規制の見直し」の「ｄ　国家試験及び養成施設の教育内容」の検討において、現行の美容師・理容師のような総合的資格を維持しつつ、近年の消費者ニーズに対応するため、より細分化された技術資格の創設に向けた理美容師法の適用業務の見直しをテーマとすること。

例えば、まつ毛エクステンション、アイブロウトリートメント、およびシェービング施術に代表されるパーツ美容サービス（顔や身体の気になる部位だけを対象に施術する専門美容サービス）に関しては、現在、これら施術が可能な資格は美容師（まつ毛エクステンション、アイブロウトリートメント）または理容師（シェービング施術）となっている。　このようなパーツ美容サービスについて、これら総合的な資格のみで画一的に規制する現状を改め、
●サービス毎に必要十分な知識・技能を確保する個別資格の創設
●この個別資格取得者を育成する教育システムの構築の実現を検討する。
　この場合、現在の美容師・理容師の養成カリキュラムにおいて、各パーツ美容の施術者となるための必修科目を予め設定し、これら科目の単位取得者は、全てのカリキュラム課程を修了しなくとも、パーツ美容サービス専門施術者としての個別資格は取得できる制度とすること等が考えられる。
　このような制度設計を通じて、パーツ美容サービスの施術者を志望する人々の資格取得への門戸を広げ、就業機会の増加につなげること、および確かな技術を有するパーツ美容サービス施術者の増加による、消費者の安全の担保と多様化が進む美容ニーズの一層の充足を図ることを目指すべきである。　なお、米国や韓国では、以上のような細分化された美容資格制度がすでに実現していることを申し添える。

（２）上記「ｄ　国家試験及び養成施設の教育内容」において示されている、意見聴取の場においては、上記パーツ美容サービス業者からの意見も聴取頂くこと。

関連する投稿

• 理美容店など生前の事業継承を要望
• 理美容店などの生前継承を検討
• 出張理美容の拡大、性差による理美容サービスの撤廃など　

Comments