理美容従業者の給与 下がる<賃金構造基本統計調査>
Posted on | 2月 21, 2015 | No Comments
厚生労働省は2015年2月19日、平成26年の賃金構造基本統計調査を発表した。全産業では賃金は上昇したが、理美容業は所定内賃金が20万円を割り込むなど前年に比べ下落し、業界全体が低迷していることを裏付ける結果だった。
10人以上の従業員がいる事業所が調査対象で、短期労働者は含まない。
従業員の平均年齢は30.2歳で前年より0.6歳高齢化し、10年ぶりに30代になった。全産業は42.1歳なので、理美容業の従業者は10歳以上若い。
新しい産業の従業員が若いのは普通だが、理美容業の場合は恒常的に若く、40歳前後で退職するケースが多いからだ。
男性の平均年齢は29.6歳、女性は30.5歳だった。
賃金は、所定内給与額(以下、所定内)が19万94百円、決まって支給する現金給与額(以下、決まって)は21万47百円だった。全産業では所定内29万96百円、決まって32万96百円と10万円の開きがある。年齢の差が賃金に現れているともいえるが、同年齢の賃金を比べても理美容業は安い。
男性は所定内20万69百円、決まって22万57百円、女性は所定内19万52百円、決まって20万88百円だった。
全産業とさらに差があるのが賞与だ。全産業の84万16百円に対し、理美容業はわずか5万10百円でしかない。給与・賞与を年収に換算すると全産業が480万円になるのに対し、理美容は263万円ほどにとどまる。
人材を確保するには、給与など待遇面の改善が急務だ、とここ何年間か書いているのだが。
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