依然低迷 理美容サービス <理美容市場動向・2013年3月>
Posted on | 4月 30, 2013 | No Comments
政府が発表した2013年3月理容美容関係の市場動向によると、理美容サービスは依然低迷している。
今年の3月はアベノミクス効果により株高、円安になり、景気回復の期待感が高まり、投機筋は活況を呈した。しかし、消費者物価指数は、総合指数(生鮮食料品を除く)が99.5と前月比0.3ポイント改善したものの、前年同月比は▼0.5とマイナスと落ちこんでいる。
さらに、円安の影響で値上がりした食品、エネルギーを除いた総合指数は98.0と依然デフレ状態にある。輸入関係品が値上がりしているため、消費者は他の物価に対しては財布の紐を締めなければならない状況になっているようだ。
理美容サービス(中分類)は99.5で、前月より0.1ポイント悪化、前年同月比は0と横バイだった。
家計支出では、パーマの利用回数が大きく落ちこみ、前年同月比が▼36.7%になった。理容は利用回数、支払金額が下がり,▼8.1だった。理美容業界は依然、不況下にある。
アベノミクス効果は、消費者の給与が増えない限り、理美容産業には波及しない。いわゆる「第三の矢」の成長戦略、規制緩和の成功を待っての話になるが、それまで間は理美容産業の景気は一段と冷え込む可能性がありそうだ。
【消費者物価指数(理美容)/3月】
<2013年4月26日発表>
総合 | 理美容 | |
指数 | 99.5 | 99.5 |
前年同月比 | ▼0.5 | 0.0 |
パーマ、ヘアカット、理容などを含む中分類データ。総合は生鮮食料品を除いた消費物価。基準年は平成22年。
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【小売物価統計調査/3月】
<2013年4月26日発表>
料金 | 前月比 | 前年比 | |
理容 | 3,542 | 0 | 0 |
パーマ | 7,801 | ▼3 | 52 |
カット | 3,323 | 0 | 22 |
カラー | 5,592 | 0 | 41 |
エステ | 11,512 | 11 | 83 |
*都市別料金を単純平均した数値
*前年比は前年同月比
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【家計調査/3月】
<2013年4月30日発表>
前年比 | |
理容 | ▼8.1 |
パーマ | ▼36.7 |
カット | 5.1 |
美容総合 | 2.4 |
*前年比は前年同月比
*家計調査は「二人以上の世帯」の支払金額を元に算出
4ヶ月連続して前年同月比がマイナスだった。アベノミクス効果はいまのところ投機筋にとどまり、実体経済はデフレ下にある。理美容サービス(中分類)は99.6で、長期にわたり100を下回っている。しかし、前年同月比はマイナスから回復傾向にあり、持直す気配もみえる。
81都市の物価動向は2月も値動きが少なく低調なまま。理容は3542円(前月比▼2円、前年同月比▼2円)、エステティックは1万1523円(同、0円、94円)で、こちらも低迷している。
家計調査(二人以上の世帯)は、パーマが前年同月比19.9、カットは▼2.0だった。
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