炭酸ガスで表皮細胞のミトコンドリア活性化を確認 血行促進の美肌効果を科学的に実証
Posted on | 2月 15, 2026 | No Comments
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花王株式会社のスキンビューティ第1研究所および解析科学研究所は2026年2月12日、炭酸ガス配合組成物を肌に塗布することで毛細血管が拡張し血行が促進され、その結果、表皮細胞のミトコンドリア代謝機能が活性化することをヒトの肌で捉えることに成功したと発表した。
ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを生み出す重要な器官であり、その代謝機能が高まることは、美しく健やかな肌へとつながる重要なステップになると期待されている。今回の研究成果の一部は、2026年3月に開催される日本生理学会の大会で発表予定だ。

これまで血行が良くなると肌状態が改善すると言われてきたものの、そのメカニズムは十分に解明されていなかった。花王は過去の研究で、毛細血管の状態と表皮の肌状態に関連があることを示してきたが、血行促進が細胞レベルでどのような変化をもたらすのかは未知の部分が多かったという。
炭酸ガスは肌に浸透すると毛細血管を拡張し、血流を促進する性質を持つ。そこで花王は、毛細血管の拡張によって表皮細胞への酸素供給が増えることで、ミトコンドリアの代謝状態が変化し、細胞機能が高まるのではないかと仮説を立て、ヒトの肌で検証を行った。
検証にあたり同社は、細胞が持つ天然の蛍光を利用する自家蛍光スペクトル解析に着目した。共焦点蛍光顕微鏡の測定条件を最適化し、深層学習を活用した細胞自動抽出技術を構築することで、ヒトの肌における表皮細胞のミトコンドリア代謝状態を高精度に評価できる手法を確立した。
そのうえで、30~40代の日本人男女を対象に炭酸ガス配合組成物を前腕に塗布する試験を実施したところ、炭酸ガスを含まない組成物と比べて、ミトコンドリア代謝機能が明確に高まることが確認された。さらに毛細血管の拡張状態と代謝機能の活性度が連動していることも明らかとなり、血行促進が細胞代謝を押し上げている可能性が示された。
加えて、培養表皮細胞を用いた実験では、酸素濃度が高まるほどミトコンドリア代謝機能が向上することも確認され、炭酸ガスによる血流増加が酸素供給を通じて細胞機能を高めていることが裏付けられた。
今回の成果は、「血行が良いと肌状態が良くなる」という経験則を細胞レベルで科学的に証明したものだ。花王は今後も炭酸の肌への作用を多角的に研究し、毛細血管の血流と美肌の関係解明をさらに深めていくとしている。
理美容室でも炭酸ガスを使ったスパメニューがある。細胞レベルで血行促進が証明されたことで、頭皮の健康保持、さらに脱毛予防の効果などへの証明も期待できる
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