炭酸ガスに高い洗浄効果があることを知見
Posted on | 12月 12, 2021 | No Comments
炭酸水を使ったヘッドスパは頭皮の皮脂洗浄に効果的なのは経験上、知られていたが、科学的に知見した研究が花王により発表された。
炭酸泡の洗浄料は油になじみやすい性質があり、皮脂に素早く溶け込んで皮脂の内部で気泡化し、皮脂を浮きやすい状態に変化させて、洗浄性をサポートする性質があるがわかった、という。
同社は、炭酸ガスによる泡状の化粧品の研究開発を進めてきたが、炭酸ガスで作った泡はつぶれやすく持続性にかけるという課題があったため、炭酸ガスを保持しつつ心地よく洗える適度な硬さの泡を作る検討を重ねた結果、アニオンポリマーとカチオンポリマーの複合成分(PIC)を用いることで、弾力性が高く、微細な炭酸泡ができることを見いだした。さらに、洗浄成分を含んだ原液をLPガスまたは炭酸ガスで噴射して泡状にした場合を比較すると、炭酸ガスで噴射した泡状の製剤で皮脂洗浄性がより高いことを確認した(図)。
同社では、炭酸ガスを洗顔料に応用すると、洗浄成分の量を増やしたり、洗浄力の強い成分を使うことなく高い皮脂洗浄性を得られると考えられるとし、この成果をふまえた商品開発を進めていく、としている。
なお、この研究成果は、第87回SCCJ研究討論会(2021年12月3日)で発表された。
(情報/プレスリリース)
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