顔と頭皮の共通性を科学的に証明 花王が皮脂RNA解析で解明
Posted on | 1月 9, 2026 | No Comments
![]()
顔の皮膚と頭皮には、科学的に共通した特性があることが明らかになった。花王株式会社 スキンビューティ第1研究所は、皮脂中に含まれるRNA(皮脂RNA)を解析した結果、顔と頭皮でRNAの発現パターンが類似していることを確認した。
研究成果の一部は、2025年12月に開催された第48回日本分子生物学会年会で発表された。
花王は2019年、皮脂中にRNAが存在することを世界に先駆けて発見した。あぶら取りフィルムを用いて皮膚を傷つけることなく皮脂を採取し、そこからRNAを抽出・解析する「皮脂RNAモニタリング」技術を開発している。この技術により、皮脂RNAの発現情報から顔の肌タイプを少なくとも2つに分類できることが示されており、「角化」など皮膚バリア機能に関わる遺伝子が高く発現するタイプと、「免疫応答」など皮膚免疫機能に関わる遺伝子が高く発現するタイプが存在することが分かっている。
これまで花王は主に顔の皮脂を対象に研究を進めてきたが、皮脂RNAは頭皮からも取得可能だ。頭皮は顔と構造や機能に多くの共通点を持つ一方で、分子レベルでの詳細な解析は十分に行われてこなかった。そこで今回、同一人物の顔と頭皮から皮脂RNAを同時に採取し、その発現情報を比較する研究を実施した。

日本人女性33名を対象に、顔と頭皮から約2万種類のRNAについて平均発現量を算出し、両部位の発現プロファイルを解析した。その結果、スピアマンの順位相関において非常に強い相関が確認され、どのRNAが相対的に高く、あるいは低く発現しているかという発現パターンが、顔と頭皮で極めて似ていることが明らかになった。
今回の研究により、顔と頭皮が分子生物学的にも共通した特徴を持つことが示された。花王はすでに、皮脂RNAの発現情報に基づく肌タイプを顔画像から推定する「肌遺伝子モード判定」技術を開発している。今後はこの知見を活かし、同技術を頭皮領域へ応用する検討を進めていく方針だ。
タグ: 皮脂RNA, 美容サイエンス, 花王
























