入学者増が続く理美容分野　令和7年度学校基本統計

Posted on | 12月 29, 2025 | No Comments

専門学校全体では入学者数が緩やかに減少するなか、理容科・美容科の入学者数は好調に推移している。

文部科学省が2025年12月26日に発表した学校基本統計によると、専門課程における令和7年度の理容科入学者数は1153人で前年度比＋7.9％、美容科は2万537人で同＋5.1％だった。いずれも前年度に続く増加で、直近10年間で最多となった。

理容科・美容科は専門課程のほか、高等課程、一般課程があり、3課程を含めて専修学校に分類される。専修学校全体でみると、理容科の入学者数は1203人（前年度比＋9.2％）、美容科は2万1368人（同＋4.9％）だった。理容科は2020年以来6年連続、美容科は2019年以来7年連続の増加となり、多くの分野で入学者が減少するなか、際立った動きを示している。

入学者数（令和7年度学校基本統計）

専門課程の入学者における男女比（男：女）は、理容科が775人対378人で67：33、美容科は4514人対1万6027人で22：78だった。理容科は男子が約2倍、美容科は女子が約4倍と、分野ごとの傾向が明確に表れている。

卒業者数（令和7年度学校基本統計）

一方、専門課程の卒業者数は、理容科が875人（前年度比＋11.6％、男子524人・女子351人）、美容科が1万6502人（同▼0.1％、男子3221人・女子1万3281人）だった。このうち関係分野への就職者数は、理容科789人、美容科1万4973人で、卒業生のおよそ1割は理美容関係以外の進路を選択している。入学者数から算出した専門課程の卒業率は、理容科92％、美容科85％だった。なお、専修学校全体での卒業者数は、理容科929人（同＋11.4％）、美容科1万7024人（同＋0.4％）となっている。

理美容の養成施設には学校法人認可を受けていない施設も存在するため、実際の入学者数・卒業者数は、学校基本統計で公表された数値よりやや多いとみられる。

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