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ロレアルR&Iジャパン、ヘアカラー成分が心的状態に及ぼす影響を分析

Posted on | 10月 13, 2025 | No Comments


ロレアルグループの日本における研究開発拠点であるロレアル リサーチ&イノベーション ジャパンは2025年9月15日から18日にかけてフランス・カンヌで開催された「第35回国際化粧品技術者会連盟学術大会(IFSCC 2025)」で、4件の研究成果をポスター発表した。

IFSCCは、世界81地域51団体が加盟する国際組織で、化粧品分野の科学的知見を共有する場として位置づけられている。

「Glyco-san:クレンザー機能を強化するためのキトサンを基にした多機能性技術」
バイオ由来キトサンとラムノリピッドの複合化により、泡の安定性を維持しながら皮膚に有用な成分を残す新技術を紹介した。洗浄力と保湿性の両立という相反する課題を克服したもので、製造工程に有機溶剤や加熱を要しないことから、グリーンケミストリーの理念にも合致する持続可能な技術だ。

「スカルプケアのための皮膚GAG誘導活性成分:毛根からの毛球活性化」
糖誘導体HPTPが頭皮のグリコサミノグリカン(GAG)合成を促進し、毛髪の太さや強度を改善することを明らかにした。加齢による薄毛や脱毛を抑制する効果も確認されており、HPTPはスカルプケアの有効成分として新たな可能性を示している。

「ヘアカラーの成分が心的状態に及ぼす影響:EEGによる神経生理学的検証」
ヘアカラー施術中の臭いや刺激が感情に与える影響を脳波(EEG)と主観評価で分析した。アンモニアを含む薬剤が不快感やストレス反応を引き起こす一方、脳波解析により消費者自身が自覚していない感情変化も可視化された。この研究は京都橘大学大学院との共同研究によるもので、感性科学に基づいた製品改良の新たな方向性を示した。

「皮膚完全性の新基準:ハリのある滑らかな皮膚のためのポリイオンコンプレックスを基にしたメイクアップ」
ヒアルロン酸など天然由来成分から構成されるポリイオンコンプレックス(PIC)技術を応用した化粧下地を開発した。皮脂コントロールと保湿の両立に成功し、長期使用による肌の弾力・滑らかさの改善も確認された。メイクアップを通じて肌そのものをケアするという新しい発想を提示した点が注目される。

R&Iジャパンは、こうした基礎研究と応用研究を通じて、科学の力で美を革新するロレアルの理念を体現している。今回のIFSCCでの発表は、日本発の化粧品科学が世界に発信する重要な機会となった。

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タグ: ロレアルR&Iジャパン, 日本ロレアル, 美容サイエンス

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