美容室の格、品格を表す価格

Posted on | 9月 12, 2025 | No Comments

16、安売り店から独立するからどうしても前の顧客の価格にひきずられる
前回は、価格設定の考え方をお伝えしました。今回も、料金表設定についてです。

前回は、カットの時間がかかった時間に応じてカットのサービス価格を決めてくださいとお話ししました。
もし60分カットに時間をかけるのであれば、その時にカット2,000円のメニューにしたら絶対駄目です。
時間単価下がってしまうことになり、あなたの経営は成りゆきません。

でもね、これ、よくあるご相談なんですけれども、「以前勤めていた店が、安売りの店だったことから、カット2,000円でお客様が来てて、で、自分たちはカラーとか、パーマとか、組み合わせメニューを提案して、客単価を上げていた。だから、セットメニューをやるときに、カットの価格でまず釣られてきて欲しい。人数が来てくれればいいから」と、お話しされるのです。

つまり、カット2,000円は、どうしても、販売戦略上まげられないという風にお話になるのです。

そこで。私からのご提案です。
では、もとから、組み合わせメニューの価格を、お客様に伝えてください。
メニュー表では、すべてセットメニューの価格にするわけです。
美容室のよくあるメニュー表は、項目別に価格が書かれていて、たとえばカットいくら、カラーいくら、パーマいくら、シャンプーいくら、ブルーいくらっていう風に全部バラバラで書かれています。

そうではなく、カットしたら、本当はいくらなのか。
カラーだけで来る人って、少ないですよね。必ず毛先揃えたり、シャンプーをしたり、そしてブローを最後セットまで必ずして変えられますよね。
なので、リタッチカラーしたらいくら、フルカラーしたらいくらって、必ず、やった時のお金はこれ以上は払わなくていいよっていうセットメニューだけを伝える形式にしてみてください。

バラバラにして一つ一つを安く見せて、でも結局いくらにかかるのか分からないっていうような見せ方にするんではなくて、カットしたらこれぐらい。カラーしたらこれぐらい、全部の価格を見せてください。
なので、ここでご提案は、カットも、シャンプー・ブロー込みでの価格ということを、きちんと伝えます。もし、シャンプーもブローもせず、切りっぱなしの価格なら、そのように書きましょう。
リタッチカラーも、カラーリタッチも、毛先を揃えるカットも、シャンプーも全部入ってるよと、いう風なこういったセットメニューのみを掲示してみてください。

なぜこのようなご提案をするかというと、あなたは一人もしくは二人で経営していくのに、安売りだったら絶対やっていけないからです。あなたは、お客様にたくさん来てほしいために安く見せたいとおっしゃいます。

でもダメです。価格は店の格、品格を表します。カットの値段を見て顧客が集まってきます。自分の店を安く見せたいですか?　安く見せると、本当にね、カットのお客様で回す、回転数をとにかく上げる方向を取らないといけないわけなんです。つまり顧客数が必要になってきます。大型店は、広告費をはらって回転数をあげて収益をあげるモデルが多いですが、あなたは、そんなお店を自分で切り盛りしたかったのでしょうか?

そうじゃないですよね。おそらく、もっと、ひとりのお客さんにじっくり寄り添う場をつくりたくて、独立するはずです。だから、あなたの、来て欲しいお客様に来ていただくための、数字を値段表で書きましょう。

以前働いていたお店が、もし、2,000円でカットしていた。だけどあなたは独立して新しいお店を出すわけです。ここで価格上げても構いません。新規オープンは価格を上げる、唯一無二のチャンスと考えてください。

あなたを慕ってついてきてくださるお客様です。だから、もしカットの価格が1,000円か2,000円上がっても、あなたのところについてきてくださります。
もしあなたについてきてくださらなかったとしたら、それはあなたとずっとお付き合いできるお客様ではなかったというマインドを持って諦めてください。新しい出会いを作りましょう。ここに注力していきましょう。
だから自信を持って価格を高くしてください。

キャッシュレス決済の割合もますます増えています。キャッシュレス決済利用すると、決済手数料が経費として出ていきます。つまり、手数料分利益が圧迫されるわけですね。なので、ますます、安い価格でカットやってはいけません。
一人でお店を出す、二人でお店をやっていく、その規模では、価格を決して安くしてはいけません。自信を持って、あなたが提供できる強みに数字を合わせていってください。

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サロン開業プロデューサー　和田美香
「美容室開業工事110番」サイトにて開業についての情報を提供
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