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敏感肌のバリア機能低下、セラミドの乱れが要因か

Posted on | 7月 18, 2025 | No Comments


花王株式会社は、帝京科学大学の中沢寛光准教授との共同研究により、敏感肌に見られるセラミドの構成バランス(セラミドプロファイル)の変化が、皮膚のバリア機能の低下や刺激感受性の高さに関係する可能性を明らかにした。

この研究成果は、2025年4月2日に国際学術誌「Journal of Cosmetic Dermatology」に掲載された。

敏感肌とは、外部からの軽微な刺激に対しても痛みやかゆみなどの不快感を生じやすい肌状態を指す。その原因の一つとして、皮膚バリア機能の低下が挙げられる。花王はこれまで、皮膚疾患がないにもかかわらず刺激に過敏に反応する敏感肌について研究を重ねてきた。2023年には、敏感肌では特定のセラミドの量が減少し、その構成がアトピー性皮膚炎の肌と類似していることを報告している。
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今回の研究ではさらに、敏感肌では角層細胞間の脂質が緻密に並ぶ「パッキング構造」に乱れがあることを突き止めた。セラミドは角層細胞間脂質の主成分であり、肌の保湿やバリア機能において重要な役割を果たす。研究によれば、敏感肌ではセラミドの一種である「セラミドNS」に対する「セラミドNP」の割合が低下しており、これが脂質構造の密度低下や乱れにつながっている可能性があるという。

このような構造的な変化は、外部刺激に対する防御力の低下、すなわち刺激感受性の亢進を招く要因となる。皮膚疾患のない敏感肌であっても、バリア機能の構造的な弱さが存在するという新たな視点を示す研究成果といえる。

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タグ: バリア機能, 敏感肌, 美容サイエンス

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