理美容業と厚生年金の加入拡大
Posted on | 1月 30, 2025 | No Comments
国を挙げての働き方改革で、労働者の労働時間の短縮や社会保険への加入拡大が進むなかで、経営が苦しくなる小規模零細企業や中小企業もあります。大半が個人企業の理美容業の影響はとくに大きい。
今国会で厚生年金加入要件の企業規模要件が段階的に35年までに撤廃する「年金改革改正法案」が上程される見通しとなっています。関係する団体の反対陳情もあり、当初案から段階的な廃止へと変更されましたが、10年後の35年には企業規模要件はなくなります。
経営基盤の弱い中小零細企業にとって、負担増が見込まれ、経営を直撃しそうです。
世の中は働き改革で労働環境が改善されていています。給与も上昇しています。そうしないと人が集まらないからです。理美容業はじめ小規模零細企業だけが、旧態依然のままでいいわけはありません。人手が確保できない企業は廃業に追い込まれる可能性があります。
国家資格が必要な理美容業は、閉鎖的な求人求職の環境にある、といえます。人手不足といっても募集するのは有資格者にほぼ限定され、他業との正面切っての競争はそれほどありません。
経営に余裕のある企業サロンは一般企業並みの労働時間に移行し、社会保険への加入を果たしており、そのことによって求人効果をあげています。業界で大手といわれるサロンだけではなく、小規模零細の個人企業でも少ないですがあります。そうしないと新卒者に敬遠されてしまう。
目先の経営は大変ですが、だからとって、先延ばししていては、いつまでたっても世間並みに安心して働ける業界になれない。理美容業界の将来を考えると、少なからぬ痛みは伴いますが、業界も自ら働き方改革をしなければならない。そんなご時世になっています。
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