変わる理美容師の働き方 広がる兼業、副業
Posted on | 8月 4, 2024 | No Comments
半数が一人営業
働き方改革が推進されるなか、理美容師の働き方も多様化し、兼業、副業が増えているのが国の統計からうかがえます。
2020年の国勢調査によると、美容業に携わる人は35万1千人(100の位を四捨五入、以下同)、2021年の経済センサス活動調査では40万9千人です。1年のズレはありますが、国勢調査の美容業を正業としている人と経済センサスの美容業に携わっている人とでは5万8千人の差があります。つまり5万8千人の美容従業者は他業をメインにして美容を副業としていることがわかります。美容業に携わる人の14.2%になります。
いうまでもなく国勢調査は人口調査です。他業と兼業していても主となる仕事のみをカウントします。そうしないと人口が増えてしまいます。経済センサスは副業、兼業もその業に携わる人としてカウントします。その違いが、国勢調査と経済センサスに現れます。
理容業の場合は、国勢調査14万1千人、経済センサス16万8千人で、2万7千人(16.1%)が兼業、副業をしていることになります。
理美容業を副業としている人が増えているのと同時に、一人営業の理美容室経営者も増えています。
美容室は50.1%、理容室は46.1%が「事業規模1人」です(経済センサス)。理美容室業界の半分は一人営業になります。もともと零細事業者が多い業界ですが、一人営業が増えています。
一人営業のすべての人が店を構えているわけではありません。シェアサロンを活用したり、出張をメインにしたり、また業務を受託して仕事をしている人もいます。店を持たずに営業している人は近年の動向から相当数いるものと推察されます。
一人営業なら一日中、店を開けておく必要はありません。完全予約制にすれば空いた時間に他の仕事をしてもいいし、趣味などの活動もできます。店を構えてていない人はもっと自由に働くことができます。
働き方改革を進める政府ですが、理美容業界は一歩進んでいるかもしれません。その背景にあるのは、本業である理容業美容業の生産性が低いことが一つの要因としてあげられます。
タグ: 働き方改革, 理美容ラウンジ, 経済センサス活動調査