螺髪(らほつ)
Posted on | 7月 28, 2024 | No Comments
仏様の頭は、小さなツブツブ状になっています。螺髪(らほつ)といいます。
特徴的なヘアスタイルですが、すべての仏様がしているわけではないそうです。仏様のなかでも如来という、悟りの境地に達した一番偉い仏様がするヘアスタイルです。
写真は鎌倉の大仏様(高徳院のホームページより)ですが、正式には阿弥陀如来坐像というそうです。
悟りの境地に至っていない、菩薩や明王は螺髪ではありません。ちなみに如来は阿弥陀如来のほかに釈迦如来、薬師如来などがいらっしゃいます。
この螺髪、仏の姿の32の特徴を示した「三十二相八十種好」(さんじゅうにそうはちじっしゅごう)にもとづくものだそうです。「三十二相」は『大智度論』などの経典にあり、三十二相をさらに詳説したのが『大般若経』にある「八十種好相」だそうです。
それによると、仏様のすべての毛は
・毛の先端が全て上になびく
・右に巻いている
とあるそうです。それを具象化したのが、写真の螺髪になります。仏様のすべての毛といっても仏像には頭髪のほかに露呈した部分はないようです。
この特徴あるヘアスタイルを真似たヘアスタイルが昭和の時代にありました。極細のアイロンパーマを使い作るのですが、髪の毛はかなり傷んでいました。当時流行していたパンチパーマの一種です。
慈悲深い仏様と違い、極細パンチパーマで作ったヘアスタイルはヤクザっぽさ満開でした。
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