その後の自動調髪機(ロボット・ヘアカット・マシーン)
Posted on | 1月 31, 2024 | No Comments
理美容業界のゲームチェンジャーになるか思われた自動調髪機(ロボット・ヘアカット・マシーン)ですが、いろいろなハードルがあるようです。
『理美容ニュース』が自動調髪機(ロボット・ヘアカット・マシーン)を初めて紹介したのは2020年のことです。マシーンそのものはそれ以前に登場していたはずです。
罰ゲームぐらいにしか使用できそうにない、それまでの自動調髪機とは違い、髪をカットする断裁部の器械的な素早い動き、カメラによる画像処理とAIによる制御など完成度は高いものでした。理美容業の根本を覆すゲームチャンジャ―になりうる可能性があるマシーンとして紹介したのですが、、、
その後、このマシーンは米国の投資家向けのサイトにアップされていました。資金が集まり次第、実用化、市販化されるのではないかと思ったのですが、いまのところ、そういった動きを知りません。
このマシーンの難点をいえば、大きさです。大人が中に入って、その周囲をカット装置、駆動装置などを配置すると、大きくなるのはやむを得ないようです。その結果、家が大きい米国でも一家に一台というわけにはい、かなりな大きさです。
だとしたら、カットステーションのような自動調髪機サロンを造り、複数のマシーンを置いて、例えば時間単位の料金設定でセルフでやってもらう手もありそうです。しかし、このような動きも見られません。
理由として考えられるのはマーケットの問題です。マシーンの生産量・製造数によって1台当たりの値段は変わってきますが、マシーンにはメンテナンスが必要ですし、事故が起こる可能性もあり、投資するだけの収益が見込まれない、と判断されているのかしれません。
カットだけのコアサービス店の料金はいま1300円前後です。米国ではこの倍くらいらしい。その料金に対抗する料金設定をしても採算は合わない。生産台数の見込みと需要の市場規模をAIが分析して「無理」と判断しているのかもしれません。
理美容サービスには、理美容師と客のほどよい距離感から生まれる絆があります。このへんのところをAIがどのように判断しているのかわかりませんが、いまの料金ならロボットにとって代わられることはなさそうです。
とはいっても完成度の高いヘアカット・マシーンが存在するのは現実ですし、理美容サービス料金の重しにはなりそうです。
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