ロボット・ヘアカット・マシーンの可能性
Posted on | 8月 19, 2020 | No Comments
自動でカットする自動調髪機(ロボット・ヘアカット・マシーン)は平成の時代からありましたが、2020年一段と進化したマシーンが登場しました。ひょっとすると理美容業界の将来に大きな変革を与える存在になるかもしれません。
原理は、吸引ノズルに毛束を吸い込み、奥にある刃でカットするものです。この原理のマシーンは数年前に米国で開発され、「ロボカット」として製品化されています。この機械はカットする人がノズルを手にしてカットする、という製品です。カットした毛くずは飛び散らないし、安全性も高いので、今回のコロナで理美容店に行かれなくなったこともあり、米国はもちろん日本でもよく売れたといいます。
この「ロボカット」、自動調髪機というよりは手動の半自動調髪機といったところです。
今回、youtube に公開されたロボット・ヘアカット・マシーンは、ノズルが自動で動いてカットするマシーンです。刃の位置も自動で動いてカットする毛の長さを調整するようです。いくつかのヘアスタイルがパネル表示されていて、お好みのヘアスタイルのボタンを押すと、そのヘアスタイルに近いヘアが出来上がる仕掛です。
動画を見る限り、なかなかの仕上がりです。難を言えば生え際の処理です。刈上げスタイルやフェードスタイルはいまのところできないようです。しかし、いづれは解決されるでしょう。
このマシーンにはおそらくAIとセンサーが組み込まれていて、カットする人を認識し、好みのヘアスタイルも理解して、お似合いのヘアを作ることができるようになるかもしれません。
人が装置の中に入るマシーンなので、動画を見ると大きな作りになっています。これも改良すればコンパクトになるでしょう。将来、一家に一台のホームユースの製品になる可能性もありますが、当面は人手不足解消のために理美容店で配置されそうです。
機能的、性能的には問題がなくても、普及するには、さらにいくつかの課題をクリアする必要があります。ロボット・ヘアカット・マシーンが多くに人に受け入れられ、選ばれる存在になるか否かを見極め、投資家が資金を提供するか、が第一のハードルになります。
何かと規制の多い日本では難しそうですが、可能性にチャレンジする気風のある米国ならロボット・ヘアカット・マシーンに期待して投資する人はいそうです。
あとは、価格と販売数、つまり市場をどう判断するかです。
今回のロボット・ヘアカット・マシーン、少なくとも、これまで開発されたものとは違うのは確かです。
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タグ: ロボット・ヘアカット・マシーン, 理美容業界イノベーション, 自動調髪機