理髪料、パーマネント代への支出金額 前年比マイナス
Posted on | 2月 7, 2024 | No Comments
「家計調査」2023年(年次)
総務省は2024年2月6日「家計調査」(「二人以上の世帯」、年次)を発表した。消費支出は名目ベースで年額で352万7961円になり前年比3万7578円増えたが、理髪料、パーマネント代は微減した。実質ベースでは消費支出は前年比マイナスなので、理髪料、パーマネント代の落ち込みは小さくない。
1世帯当たりのカット代の支出金額は6803円で、2000年以降最高だった前年の6539円を上回り、過去最高を更新した。前年比上昇率は4.0%なので、カット代は実質ベースで微増した。逆に理髪料は4882円、パーマネント代は2489円で2000年以降、最低だった。カット代と理髪料、パーマネント代で明暗がはっきりわかれた。
品目:支出金額:前年比
理髪料:4882:-12
パーマネント代:2472:-17
カット代:6803:264
(単位:円)
利用回数をみると、パーマネント代が右肩下がりで落ち込み2023年は0.273回だった。理髪料も減少傾向にあり、1.809回だった。カット代は2.171回で前年を上回った。
利用回数については理髪料、カット代はコロナ禍だった2020年に理髪料1.798回、カット代2.017回と最低を記録したが回復基調にある。パーマネント代はコロナ禍に関係なく減少している。
支出金額と利用回数から1回当たりの支出金額を算出すると、パーマネント代は上昇傾向にある一方、カット代は横ばい、理髪料は下降している。
理髪料、パーマネント代、カット代とも選択的支出に分類されるが、パーマネント代は選択性が高まる一方、理髪料とカット代は基礎的支出に近い位置にあるのがうかがえる。理髪料とカット代は需要は大きいが、供給過多の理美容業界では価格競争がおこりやすく、料金の上昇(値上げ)は難しいのが「家計調査」からうかがえる。
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タグ: 価格弾力性, 家計調査年次