北朝鮮の理美容事情
Posted on | 9月 16, 2022 | No Comments
北朝鮮では、個人経営の理容店美容室への大々的な取締りが行われている、という。
『デイリーNKジャパン』が現地の内部情報筋の情報として、2022年9月15日伝えた。
同メディアは、韓国の市民団体である北朝鮮民主化ネットワークが配信する北朝鮮情報専門サイトの日本版。脱北者や北朝鮮の「内部消息筋」へ通じる独自取材網があり、北朝鮮の日常生活に関する記事が多いのが特色とされている。
何かと話題になる北朝鮮だが、同国の理美容業の一端がわかる記事だ。以下、要約して紹介する。
同国ではもともとは国営の理美容店しかなかったが、1990年代後半の大飢饉で、飢えた人の一部が理美容店を開いたのが、個人経営の理美容店のはじまりという。国営店では決められた髪型しかしないが、個人店は流行の髪型も手掛けることから料金は高いものの若者に人気になっている。
ところが、個人の理美容店は違法な金儲け、社会の無秩序を助長する反社会主義だ、として同国清津市の安全部が8月末から集中的な取り締まりを始めた。違反者は10万北朝鮮ウォン(約2000円)の罰金刑などが科され、国営店で強制労働させられるという。
記事では、人民委員会(市役所)商業部が管理する「商業管理所所属」の看板も紹介していて、個人営業を安全に行うには利益の1~3割を税金と収めることで看板を掲げられる制度で、この看板は国営のお墨付きらしい。一種の名義貸しとしている。
この看板料の税金を収めずに営業している理美容店が多いため、反社会主義的を大義名分に掲げ、国営店に客を誘導しようというものだ、と記事は分析している。
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