動画を取入れたSNSで新規客
Posted on | 5月 6, 2020 | No Comments
日本政策金融公庫が2020年5月1日に発表した「生活衛生関係営業の景気動向等調査結果」(2020年1~3月期)の各業種ごとの取組み事例では、旅館・ホテル業はすでにコロナウイルスの影響が出ているのに対し、理美容業ではまだ影響が出ていない。SNSの活用やキャッシュレスへの対応、働き方改革への取組みなどの事例が報告された。
【地域の特徴的な動きと経営取組み事例】
<理容業>
愛知県
業況:悪化(来期)
判断理由:自動車関係の下請企業が多く、中国はじめ世界経済の減速で仕事量が減ってきたと嘆いているお客さまが多く、新規客も増えず、今後とも厳しい見通し。
<美容業>
鳥取県
業況:好転(来期)
暖かくなり外出機会が増え、消費者のおしゃれをしたい気持ちが高まることで、春らしいパーマやカラーなどへの関心も増してくる。流行トレンドの対話を通しメニューの提案をしながら利用者の拡大を図っていく。
【業種別経営取組み事例】
<理容業>
山形県
5%ポイント還元目的のお客様に対応するため、10月からキャッシュレス還元事業に参加。レジ回りの効率化や売上集計等の事務削減ができ、閉店後の帰宅時間が早まっている。
群馬県
組合主催の技術講習会や勉強会に参加し、メンズパーマや薬液配合等のスキル向上に努めている。髪を傷ませない施術が口コミで広がり、お客様からの新規先の紹介が増えた。
島根県
送迎サービスや訪問理容を強化し、キャッシュレスに馴染まないお客さまを対象に特典付きのポイントカードも新しく導入した。
香川県
キャッシュレス決済を導入し、利用者への5%ポイント還元と支払手段の利便性向上を図った。クレジットカード払いが増え経費負担は増えたが、新規客が増え、レジ回りの作業効率が良くなった。
大分県
ホームページ開設から2年近くになるが、月・週の定期的なメンテナンスに加え、カットやカラーの施術前後の写真や動画は毎日更新しており、鮮度の高さもあり、フォロワーのインターネット予約が増えている。
<美容業>
青森県
好みのカットやカラー、トリートメント等のお客様情報を一元管理する「顧客カルテ」システムを導入。誕生日等の記念日に使える割引チケットや流行のヘアースタイルの情報を盛り込んだDMに活用するなど次回予約に繋げている。
富山県
スタッフによる施術動画をSNSで発信しフォロワー数を増やす取り組みを全スタッフで実施。動画を見てインターネット予約が入るスタイリストが新規客を確保している。
山梨県
帰宅が遅いOL向けに夜8時まで受付を延長したところ、大変好評で固定客化にも繋がっている。
長野県
スタッフの働き方改革推進で営業日数・営業時間を若干短縮した。スタッフ自身も予約方法や施術作業の効率化に積極的に取り組んでいる。
鹿児島県
働き方改革へ対応すべく休業日を増やし、労働時間の短縮など就業規則を見直した。労務環境を改善したことでスタッフとのコミュニケーションが深まり、集客や客単価アップに向けた取り組みに工夫がみられるようになった
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タグ: DI調査, 日本政策金融公庫, 経営取組み事例