他の理美容代 が大幅伸長 2019年家計調査
Posted on | 2月 9, 2020 | No Comments
総務省は2020年2月7日、2019年の家計調査(年次)を発表した。「二人以上の世帯」(全国)にみる理髪料(理容)、カット代、他の理美容代の支出金額は前年比、微増だったが、パーマネント代は減った。
パーマネント代は平均価格は上昇しているものの、購入頻度の減少が大きく、支出金額の減少につながった。
支出金額を2015年=100の指数でみると
理髪料:98.7
パーマネント代:74.3
ヘアカット代:101.5
他の理美容代:113.4
前年比は指数ベースで、
理髪料:+3.9
パーマネント代:-5.6
ヘアカット:+0.5
他の理美容代:+10.2
理髪料は、2015年の水準を下回っているが、前年比は2018年、2019年と連続して上昇、復調の兆しがみられる。平均価格は下がっているが、購入頻度が増え、支払金額の増加につながった。
理髪料は1992年当時からみると支出金額は半分近くまで減少しており、家計調査からみると理容業の衰退は否めない。
パーマネント代は、毎年前年比マイナス3ポイントからマイナス6ポイント程度の幅で落ち続けている。消費者のパーマ離れの傾向は四半世紀以上続いていて、このままでは、過去のなでつけ(結髪)料やセット料と同様、他の理美容代に移される恐れがあるほどの落ち込みようだ。
ヘアカットは美容室の中心メニューになっているが、2015年からみると微増しているものの基本的には横ばいの状態といえる。
他の理美容代は、前年比10.2ポイントと大幅に上昇した。エステティックや大規模温泉施設が好調なのだが、この中には毛染め(ヘアカラーなど)や着付、化粧、美顔術など理美容業のサービスも含まれる。
理髪料、パーマネント、ヘアカットだけをみて理美容業全体についてはいえないが、他の理美容代のなかに理美容業のメニューが含まれているのを勘案しても、理美容業の市場は20年ほど前から緩やかに縮小している可能性がありそうだ。
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