訪問理美容事業者に経産省系のガイドライン

Posted on | 8月 29, 2019 | No Comments

経産省のヘルスケアサービス品質評価構築支援事業で採択
経済産業省商務・サービスグループヘルスケア産業課は「令和元年度健康寿命延伸産業創出推進事業（ヘルスケアサービス品質評価構築支援事業）」で、補助する対象として、理美容業の訪問理美容、エステティックのヘルスケア、フィットネスの施設規格など5件を採択し、2019年8月23日発表した。

経済産業省の同事業は、利用者が安心して継続的に質の高いヘルスケアサービスを利用できる仕組みを整え、その品質を評価する環境整備を図ることなどを目的に、ヘルスケアサービスを提供する事業者の属する業界団体などが業界自主ガイドラインや認証制度を策定するための取組を支援する事業。

その背景には、超高齢社会を迎え、健康増進や介護予防などにより高齢者のQOLの維持向上をことが求められていることなどがある。

令和元年7月19日から8月9日まで公募し､外部有識者による審査の結果、5件が採択された。採択された事業のうち美容系のものは、
「エステティック業界における、ヘルスケアサービス品質向上に向けたガイドライン策定事業」（日本エステティック協会）
「フィットネスクラブ施設規格認証制度」（日本フィットネス産業協会）
「訪問理美容サービス提供事業者に対するガイドライン策定事業」（訪問美容事業組合（設立調整中）・株式会社ミライプロジェクト）
の3件。

訪問理美容サービスで採択された事業の概要は
事業名：訪問理美容サービス提供事業者に対するガイドライン
業界団体：訪問美容事業組合（設立調整中）、代表・株式会社ミライプロジェクト
参加団体：株式会社un.、dupa美容共同組合
ガイドライン案：既存法規制（厚生労働省衛生管理要領等）及び資格制度（理容師・美容師）の範囲外で、高齢者等へのサービス提供にあたって配慮すべき提供事業者の推奨・要求事項及び個人の力量、研修機関の要件を盛り込む。
となっている。

事業主体の株式会社ミライプロジェクトは、「利用者・仲介者にとって適切な訪問理美容サービス事業者の合理的な選択を促し、利用者のQOLの向上に寄与し、生きがいに満ちた社会の構築を目的に訪問理美容サービスのガイドライン等を策定する」としている。同社は「介護研究所」などの訪問理美容に関する教育機関を運営している。

なお､訪問理美容に関しては、すでに「ケア理容師」（全理連）や「ハートフル美容師」（全美連）はじめ多くの団体が独自の研修制度を設けているが、今回経産省に採択された事業は別の観点からの事業になるものと思われる。

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