『毛の人類史』(Kurt Stenn)
Posted on | 6月 20, 2019 | No Comments
『毛の人類史』(HAIR A Human History)。サブタイトルは「なぜ人には毛が必要なのか」。Kurt Stenn(カート・ステン)著、太田出版。
「毛の起源と成長の謎」「毛をめぐる奥深い世界」「毛と人間の複雑な関係」の三部構成。
「毛の起源と成長の謎」では毛髪生理学や、進化論から最新のゲノム、成長因子などの視点から毛髪を科学的に解明。「毛をめぐる奥深い世界」では、毛髪に関する社会学といった内容で、毛髪の性質や理美容店の歴史、毛髪工芸品まで幅広く紹介。
「毛と人間の複雑な関係」では、ヒトの毛髪に限らず動物の毛にまで話が及ぶ。「おわりに」の「ロボットが髪を切る未来は来るのか」も秀逸。ヘアの専門家に一読して欲しい、当メディア、イチ押しの書。
著者のカート・ステンは、イエール大学教授(病理学、皮膚科学)として20年間勤務後、米国の毛髪研究機関で毛髪研究に携わってきた。専門外の髪に関する文化史や歴史などについては、入念な取材をしてまとめ上げている。
『毛の人類史』(2017年初版)
(カート・ステン)著、藤井美佐子訳
太田出版
定価2400円(税別)
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