平成の次の時代の理美容業
Posted on | 12月 31, 2018 | No Comments
平成時代も残すところ、数ヶ月。平成時代をひと言でいうなら、停滞と災害の時代、といえるかもしれません。
平成になった1989年はバブル絶頂期、まさかバブルがはじけるなどと誰も思っていませんでしたが、3年後の1991年にバブルが崩壊。それまで続いていた成長期は終わり、失われた20年といわれるデフレ経済に。その間にはリーマンショック(2008年9月)が起き、民主党政権に代わって誕生した第二次安倍内閣がすすめたアベノミクスも効果は限定的。平成時代の日本経済は「停滞」の評価を受けそうです。
平成時代、ICTの進化は目覚まいものがあり、世の中を大きく変えました。スマホ、SNSが普及し、これまでのコミュニケーションのあり方、人と人とのつながり方が変わりました。また、世代間のギャップは以前からありましたが、ICTの進展とともにそのギャップは広がり、世代間による価値観の違いが際立つようになりました。そして少子高齢化を迎えた日本です。
これらの状況は理美容サロン業界にも少なからぬ影響を与えました。平成時代の理美容サロン業界をひとことでいうなら、やはり停滞の時代といえそうです。
そして、平成の次の時代、ICTやAIがますます進化するのは確かです。
しかし、ICTやAIの進化で、なくなる仕事が多くあるなかで、理美容業はICTやAIにとって代わられにくい業種の一つといわれています。
ICTやAIの進化は理美容業界にも影響を与えています。管理業務やSNSによる情報発信などによる影響はすでに受けています。技術の面でも、自動シャンプーや乾燥をメインとするブロー業務など一部の業務の機械化が進んでいます。
しかし、理美容業の根幹ともいえるカットやセッティングブローなどの業務については難しいとされています。
平成の時代になって、自動カット機の試作機が外国で公開されましたが、ほぼ罰ゲーム状態。ロボットの施術を受ける人の顔は恐怖で引きつっていました。
理美容の仕事は一人ひとり個性を持った人間に対し個別に対応する業務です。このことが自動化を難しくしています。同様に学校の先生もICT、AIが進歩してもなくならない職業といわれています。
平成の時代、停滞していた理美容業です。おそらく次の時代も、この停滞傾向は続くと思われますが、もう少し長いスパン、つまりICT、AIの進化の視点からみると、他の多くの業種が消滅、縮小が懸念されるなかで、しぶとく生き残る業種といえます。
平成の次の時代には、バラ色の未来が期待される理美容サロン業といきたい。ですが道のりは平坦ではなさそうです。
当メディアでは『理美容ラウンジ』で「平成時代を俯瞰する」という視点で208年10月以来、個別にテーマをとりあげて、業界の変化などを記述してきました。平成時代最後になる今年も引き続き、紹介していく予定です。
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