新人美容師の50%が3年間で離職?
Posted on | 7月 5, 2018 | No Comments
美容師の離職率は高い、といわれています。美容業界のあるセミナーで「せっかく美容師になっても3年以内に72%が離職する」と某講師は語っていました。
72%、もっともらしい数字ですが根拠は不明です。また、ある説によると3年間で50%、半数の新人美容師さんが離職する、といいます。本当でしょうか?
理容師美容師試験研修センターの免許登録件数は下表の通りです(理容師美容師試験研修センターより)。
国家試験に合格しても、同センターに免許登録してはじめて理容師美容師として従業できます。
2008年から2017年の10年間で美容師免許登録した人は20万1056人です。
2008年の美容師数は43万5275人(衛生行政報告、以下同)です。これに10年間に美容師の登録者数を加えると、63万6331人になります。ところが実際には2017年は、美容師は50万9279人が従業しています。つまり10年間で12万7052人の美容師が離職した計算になります。
離職者には新人の美容師もいますが、それだけではありません。高齢美容師の廃業も少なくありません。また結婚など何らかの理由で中途離職する人もいます。
高齢や中途での退職美容師がどれくらいに見積もるかによって、新人美容師の離職率は変わってきます。
この10年間で4万5千人程度の美容師さんが、高齢などの理由で離職したと仮定すると、新人美容師は8万人ほどが離職した計算になります。20万人中の8万人の離職です。
10年経っても半数以上の新人美容師は仕事に従業していることになります。高齢・中途退職者の見積もり方によって変動しますが、少なくとも「3年間で半数は離職する」というのは、いささかオーバーな表現かもしれません。
3年で半数はオーバーにしろ美容師の離職率の高いのは間違いありません。
ただ、若者の離職率が高いのは美容業に限ったことではないのがいまの日本です。
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