理美容業界の問題は、離職率の高さ
Posted on | 2月 9, 2018 | No Comments
従業員不足が深刻な理美容業界。理美容業界に限らず、従業員を雇用するのが難しい時代が到来しています。政府が進める「働き方改革」で労働法規の遵守は当たり前で、働く人のために労働環境を整えることが経営者側に求められています。
一般の会社では、長時間労働、低賃金の会社は見向きもされません。まして、社会保険に未加入な会社は対象外です。人を雇用するには、それなりに待遇することが必要です。ですが、いま街で営業している一般的なサロンの生産性では、世の中の平均的な給与・年収を支払うことは難しいのが実情です。
当メディアは近い将来、理美容のサロン業界は、人を雇用しない家族従業員もしくは一人営業の零細個人店と、100人以上を雇用する企業サロンとに2極分化するものと予測しています。
数人から数十人を雇用する中小規模の企業サロンは、雇用の面からも営業面でも難しい状況が来ています。10人の壁、30人の壁、100人の壁という言葉がありますが、この3つの壁をいち早く駆け抜ける経営をする必要があります。
100人以上を雇用する中規模以上のサロン企業は、せめて世の中の平均的な給与・年収、待遇を目指してほしい。さらに、規模の大きな企業サロンに求められるのは、従業員の生涯雇用です。生涯雇用の体制を整えた企業サロンは、サロン業界の勝者になるのは間違いありません。
従業員不足が深刻な理美容業界といわれてます。しかし、業界に入ってくる若者は少なくありません。問題なのは大雑把ではありますが「1年目の離職率は約50パーセント、3年目の離職率は約70パーセント」と指摘される離職率の高さです。離職率が高い原因の一つに、長時間労働、低賃金など労働環境の問題があります。
首都圏青年ユニオンが2018年2月5日に発表した声明にあるような「奴隷的拘束」「賃金からの搾取」をするサロン企業はないと思いますが、満足な賃金を払えないサロンや、長時間労働のサロンは従業員の雇用する資格はありません。家族経営に規模を縮小するか、撤退すべきです。
理美容業界を目指して入ってきたすべての若者が、将来のビジョンが描ける働き方ができる業界であってほしい、と切に願うものです。
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