平成22年度 理容 美容学校 入学状況
Posted on | 4月 8, 2010 | No Comments
新年度を迎え、各地で平成22年度の理容美容学校の入学式が行われた。18歳人口の減少が続くなか、美容科の新設校が増えるなど、学生集めはどの学校も大変なようだが、今年は一つの流れが目についた。
4月7日山野美容専門学校の入学式が行われた。入学者数は800名を超すマンモス入学式だった。関西のK校が定員を削減したので、定員で日本一、その定員をクリアした山野校は、文字通り入学者数 日本一の美容学校だ。
800人というと、理容科の全国の入学者数(昼夜間課程)に匹敵する数である。理容科への入学者が減っているとはいえ、1校で800人は凄い。
美容学校は数年前から定員割れする学校が目立つようになった。そんな中でも新設の学校が増えるなど、生き残り競争が厳しくなってきている。理容科が廃校の流れ一本調子なのに対し、美容科は廃校も散見されるが新設校もあり、全国で270を超す美容学校がしのぎを削っている。
そんな中での定員800人の学校の定員確保である。
定員が多いということは学生を集めるために潤沢な広報・宣伝費がかけられるというメリットがある。定員80人の学校に比べ、単純に10倍の計算、実際はそれ以上の資金を投入することができる。専門のスタッフも多数配置できる。
広報・宣伝の手法についても、高校の進路指導への訪問、進学業者の会場説明会などへの参加、進学専門の紙媒体への広告掲載といった従来の手法から、高校生が身近に使うネットへと大きくシフトを変えている。
一概には言えないが、学生を集めているのは、このネットへいち早く対応し、しかもSEOなどでも有効に対応している学校が多いようだ。
これらの広報手法については、別項に譲るが、潤沢な広報・宣伝費をかければ学生が集まるかというと、必ずしもそうでもない。
資金力プラスアルファーの宣伝力があれば、学生の目に多く止まることはできるかもしれないが、入学を決意させるには、他校にはない魅力が必要である。それが教育方針であったり、教育コンセプトなわけで、学生が集まる美容学校は「一流の美容師、オンリーワンの美容師になる」「躾教育」「おもいやりのこころ」などキャッチフレーズとともに、実績があり、特長を効果的にアピールしている。
美容師を養成するための地方の美容学校だったら国家試験合格率をPRすればいいが、都会の美容学校はそれだけでは学生を集めきれない。プラスアルファーの魅力、特長が必要となってくると同時に、宣伝力がものをいう。となれば規模の大きな学校がやはり有利になる。
地方の美容学校はともかく、大都会の美容学校は規模の大きさ、それと高校生に訴求できる特長を兼ね備えることが生き残るいためのポイントになる。取材したのは一部の理容美容学校に過ぎないが、当サイトは今年の入学状況をそう見た。
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