理美容ニュース

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理美容店の復興は遠い 東日本大震災から2年

Posted on | 3月 15, 2013 | No Comments

全国生活衛生営業指導センターが「被災地における営業再開生衛業者の経営課題について」
東日本大震災から2年が経過したが、被災地の理容美容店はいまだに苦しい経営状況にある。全国生活衛生営業指導センターは2013年3月11日、「被災地における営業再開生衛業者の経営課題について」を発表した。

東日本大震災から2年が経過するのを機に、被災地の生衛業者にヒアリング調査した結果をまとめたもので、平成24年度補助金助成事業として行なわれた。

ヒアリングしたのは、特に被害が甚大だった宮城県の石巻地区(石巻市、東松島市、女川町)、気仙沼地区(気仙沼市、南三陸町)の域内で営業を再開した生衛業者。理容13人、美容10人をはじめ50人。
調査期間は、平成25年1月15日~平成25年2月10日。

同調査では、住民の移転などにともなう客数の減少に伴う売上の悪化、高台移転にともなう地代・家賃の高騰、低価格化の進展などが問題として指摘された。とくに低価格化の進展は理容美容で顕著で、「復興価格」と称して低料金で営業再開した店が多いという。また「避難住民のなんでもしてもらう慣れ」も影響し、善意でボランティアを行う理美容業者が、被災した同業者の経営を圧迫している一面もある。

理容美容業の回答(自由記載)より
<インフラ関係>
美容業 気仙沼地区:津波被害が甚大であった旧市街地域は、夜暗く、人通りは少ないようです。
美容業 石巻地区:夕方からの客数が少ない。周りが暗くなるためだと思う。
理容業 石巻地区:津波被害のあった地区で、周りに住民が戻ることができないため、夜になると真っ暗になります。まるっきり人通りもなく、道路も凸凹のままです。
理容業 気仙沼地区:地盤沈下をした地区の地盤がまだそのままのところも多く、不安です。
理容業 石巻地区:街の復興計画が未だに定まらない。

<地代・家賃関係>
美容業 気仙沼地区:なかなか場所を探すことが難しい。
美容業 気仙沼地区:津波被害にあった元の場所で営業再開をしたいと考えているが、復興計画が定まらないため、足踏み状態の同業者も多い。
美容業 石巻地区:石巻は蛇田地区に営業再開した方が多く、地代が高騰している。
理容業 気仙沼地区:津波被害が甚大であった市中心部での営業が不可能。居住区域の制限の影響も大きい。周辺地域での営業再開を考えている人も多いが、営業できる土地が限られている。
理容業 気仙沼地区:津波被害の地区は、具体的な復興計画がまだなく、所有する土地の活用が不明。高台の地区は、テナント物件がほとんどない。

<仮設住宅関係>
美容業 石巻地区:仮設住宅の入居者はまだ減少していない。しかし、将来的に復旧が進んでいけば、立地環境・業種によっては経営課題となる可能性はあると感じる。
美容業 石巻地区 実感としては感じていないが、売上は昨年よりやや減少している。

<人件費関係>
理容業 気仙沼地区:低価格店で求人しているが、地域内の理容師が元々少ないこと、また、若い理容師などはもっと手軽に働けるところ、都会の方へ流出してしまうため、給料を上げざるを得ないと思う。

<その他、自由記載>
美容業 石巻地区:被災の度合いの大きい地域なので地域住民が以前より激減し、顧客数の減少が著しい。新規客も見込めず先が読めない。
美容業 石巻地区:石巻駅前で営業しているが、震災前は住民が多くフリー客も多かったが、今は住民が少なくそうはいかなくなった。立地条件が悪化した。
美容業 石巻地区:仮設住宅へのボランティアがだいぶ少なくなってきたが、近隣の営業者に多少影響がある。
美容業 石巻地区:仮設住宅に移転したため、従来からの固定客が減少しました。全く新しい町で開業しているのと同様で大変です。
美容業 石巻地区:大曲地区等の美容室と自宅が一緒になっている方は、どこで営業すべきか悩んでいる方が多いです。まず、自分が住む自宅がどこへ・いつ移転するのか決まってもそれまでの店舗はどうするか?決めかねている方もいます。被災地域での営業は難しいと思います。
美容業 気仙沼地区:所有している土地の問題が大きい。被災した以前の場所で営業再開と思っても店舗は良いが住居はダメとか、色々前に進めない。

理容業 石巻地区:高齢の経営者が多く、金銭面で事業を再建できない経営者も多い。
理容業 石巻地区:被災した土地が津波被害が甚大で危険区域指定を受けたため、再開が困難な現状です。どうするべきか結論を出しかねている。
理容業 気仙沼地区:津波被害を受けた地区で営業再開しているところは、近隣に住民が住むことができないため、遠方の地区(仮設等)から来てもらわなければならない。
理容業 石巻地区:店舗を移転しての営業再開は、資金的・年齢的に困難。
理容業 気仙沼地区:居住区域の街の整備が進まない、都市計画が進まず商店街を形成できない、人口流出がすすんでいること。
理容業 石巻地区:水産関係やある程度の企業には、国や市からの補助制度があるが、理容業はなかなか支援がない感じがする。一から再開するには、一千万円以上の費用がかかり、これからの生活のための貯えも使い切り、不安がつきない。
理容業 石巻地区:人口の流失、雇用が安定しないため、経営環境が厳しい。
理容業 気仙沼地区:「復興価格」として低料金設定して営業再開した店が多いようですが、以前の水準に戻すときにどうするのか。被災者はしてもらうことに馴れすぎてしまったようで、難しい点があります。

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タグ: 東日本大震災

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