理容師法美容師法の見直し <コラム>
Posted on | 12月 17, 2009 | 1 Comment
この12月、臨調からはじまる一連の活動を総括した規制改革会議だが、その最後の最後に盛り込まれた「理容師法美容師法の見直し」、自民党政権下とは状況がまったく違うので、業界組織としてもその対応に苦慮している。
今年(2009年8月)政権が民主党に代わって以来、 もみじ月間の要望受付を見送るなど、新たな動きは見せていなかった規制改革会議だが、12月4日、これまで取組んできた改革に向けての課題をまとめ、発表した。
発表されたのは
「更なる規制改革の推進に向けて~今後の改革課題~ 」
「重要取組課題 」
「チャレンジテーマ候補」
「規制改革集中受付月間(平成21年6月)において提出された規制改革要望のうち、今後実現を図るべき事 」
「措置未実現事項 」
「規制改革の課題~機会の均等化と成長による豊かさの実現のために~ 」
の6テーマ。
平成19年の同会議の発足、さらには1980年の土光臨調以来の取組んできた一連の規制改革の流れを総括し、さらに今後の課題を提示する内容で、集大成ともいうべき報告書だ。
おそらくこの報告をもって、自民党政権下に誕生した規制改革会議は幕を下ろすものと思われるが、そこで示されたのが理容師美容師の見直しだ。
自民党政権下では、規制改革会議の動きはいち早く業界団体に伝わり、生活衛生業界のいわゆる族議員が働いた。それが昨年までの流れだった。
ことろが政権が交代して、状況が一変した。まず、規制改革会議の動きをはじめ、この報告を受けての新政権がどう動くのか、などの一切の情報が入ってこない。情報が入らなければ対応のしようがない。
情報が入らなければ憶測が乱れ飛ぶ。
一つには、自民党政権下の規制改革会議の動きは無視して、新政権のもとで1から新たな作業部会のようなものを立ち上げるというご破算論だ。今回示された、理容師美容師の見直しも規制改革会議の「最後っ屁」になる。
別の憶測は、今回の規制改革会議の報告を受けて、民主党の行政刷新会議で各テーマを、先に民主党が行なった「事業仕分け」にならって、「規制改革仕分け」(仮称)が行なわれ、規制の廃止、統合、継続などについて協議する、というものだ。
この憶測を懸念する業界組織の関係者は少なからずいる。とくに美容関係者に多い。その場合、事業仕分け同様、公開の場で行なわれるものとみられる。
もし公開の場で、協議されるとなると、理容師と美容師の資格制度の見直しが一気に進む可能性がある。
ただし、実際に制度が変更され、新法が施行されるには、関連法規が多岐にわたるため、相当の時間がかかるものとみらる。理容師法美容師法が見直される場合でも、既存の理容師美容師は既得権として両方の資格が保障されるか、もしくは簡単な講習で両資格が取得できるものと思われる。
業界との関係を重視していた自民党政権と、国民・消費者目線の民主党との違いが現れた形だが、業界としても国民・消費者目線にたった活動が求められる時代になったことを認識すべきである。
業務独占がなくなるのは衛生の確保の面から、国民・消費者にとっても問題だが、理容師法美容師法の見直しは、業界をあげて、というほどのものではない。
いずれにせよ、正確な情報が入ってこない以上、静観するしかないのが現状だ。
タグ: 理容師法美容師法の見直し, 規制改革会議
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One Response to “理容師法美容師法の見直し <コラム>”
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